2015年3月24日火曜日

回転窓/国産木材を使おう

 こう書いたのを読んだだけで鼻がむずむずする方もおられよう。3月も下旬に入り、東京ではスギ花粉の飛散はピークを越えたようだが、4月にはヒノキ花粉がピーク。いましばらく辛抱が必要だ▼今や国民病ともいえる花粉症。遠因は戦後の木材需要急増に対応して国が進めた拡大造林政策といわれる。広葉樹林を伐採し、成長が速く商品価値の高いスギやヒノキを大量に植える政策である▼だが当ては外れ、安い外材に押されて国産材の需要は低迷。伐採も手入れもされずに放置されたスギやヒノキが成長して花粉を大量にまき散らしてきた。そんな中、これは朗報といってよいだろう▼財務省の貿易統計で、スギなどの国産木材の輸出額が14年は前年の1・5倍近くになり、2年続けて過去最高を更新したそうだ。中国向けなどが絶好調らしい。コンクリート型枠に国産針葉樹を使う動きもある。最近は大型建築への木材利用のニュースも多い▼花粉の飛散を抑えるには、まず成長した木を使うこと。問題はこの流れを本物にできるかどうかだ。木材振興は地方創生とも不可分。息の長い取り組みが欠かせない。


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