2015年3月17日火曜日

岡山理科大学/建築学科3年生が木造戸建て住宅の現地水平加力試験実施

3月13日~14日に行われた実験の様子
 
岡山理科大学工学部に通う学生が、岡山県倉敷市内にある木造一戸建て家屋を使い、現地水平加力試験を行った。建設重機を反力に、建物の梁2カ所に固定したワイヤをウインチで交互に引きながら、1カ所3~4トン程度加力し、建物各所の変形状況を調べた。小林正実准教授は、住宅などの耐震診断が進む中、木造建物の耐震性に関する貴重な資料になるとしている。
 実験は、工学部建築学科3年生の吉田明宗さん、濱野眞人さん、室井拓也さんの3人が、小林准教授の指導の下で実施した。木造家屋の現地水平加力試験は、阪神淡路大震災以降、全国各地で行われたが、重機の設置場所が必要となることから、中国地方では山口県内のかやぶき民家2棟だけしか実施されていないという。
 今回、取り壊しを予定している元住宅兼事務所を提供した吉田眞喜治吉田組代表取締役会長、重機を提供した綾野工務店(倉敷市)、加力を担当したタイシン技建フクダ(滋賀県)の協力により、耐震性に関する詳細なデータが得られる貴重な機会となった。
 対象建物は、1975年に竣工した木造2階建て(鋼梁)と隣接する1926年竣工の木造2階建ての2棟。実験では、それぞれ建物の梁2カ所にワイヤを固定。ウインチで交互に引っ張りながら、少しずつ荷重し、柱や壁に設置した変位計でデータを収集した。

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