2015年6月2日火曜日

【高架橋、つながる】東北整備局が吉浜道路・越喜来高架橋(岩手県大船渡市)の連結式開く

 

建設中の越喜来高架橋
 東北地方整備局が三陸沿岸道路・吉浜道路で建設中の越喜来高架橋(岩手県大船渡市、橋長584メートル)が上部工の完成を迎え、5月30日に連結式が行われた。
 上部工の施工は川田建設・安部日鋼工業・日本高圧コンクリートJVが担当。6径間連続PCラーメン箱桁橋を張り出し架設工法で施工した。
 連結式には大船渡市の住民や工事関係者など約150人が出席し、高さ約85メートルの橋脚上に完成した橋桁から、越喜来地区の風景を見下ろした。
 施工者を代表して川田建設の川田琢哉社長があいさつし、「冬季はマイナス10度、夏季には30度という温度差の中、この高さにコンクリートを圧送し品質の高い橋を仕上げるための努力を続けた。地域の皆さんのご理解とご協力をいただき、無事に連結を果たせたことに感謝している」と述べた。

関係者によるコンクリートの連結打設
 戸田公明大船渡市長は「わずか3年余りでこれだけの大工事を成した工事関係者の尽力を称えたい。町同士の交流、観光、企業誘致、医療搬送時間短縮と、沿岸の復興だけでない整備効果に期待している」と施工者の労をねぎらった。
 事業者である東北整備局南三陸国道事務所の佐藤和徳所長は「吉浜道路の建設では工事見学会の開催や地域行事への参加など、施工者と地元の人々の交流が絶え間なく続いた。無事故できょうの連結式を迎えられたことが、その成果だ。15年度内の開通を目指したい」と語った。
 連結コンクリート打設は、川田社長や戸田市長をはじめ越喜来地区の児童や代表者によって行われ、越喜来・甫嶺地区権現の祝い獅子舞も披露された。
 吉浜高架橋上部工、越喜来高架橋上部工の施工を一貫して担当してきた川田建設JVの阿久津豊所長は「地域の皆さんから施工時の音や車両の往来について、苦言ではなく助言という形で声を掛けていただけた。地域も一緒になって工事に関わっているという意志が伝わり、現場はより力を発揮できた」と工事を振り返った。

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