2015年6月30日火曜日

【駅ナカの次は道ナカ】常磐道・守谷SA(下り)に商業施設、7月1日オープンなり

 

パサール守谷の外観
 東日本高速道路会社が常磐自動車道・下り線の守谷サービスエリア(SA)で整備を進めていた道ナカ商業施設「Pasar(パサール)守谷」(茨城県守谷市野木崎)が7月1日に開業する。「憩いの森」を施設コンセプトに掲げ、東京など都心部から北関東・東北方面の目的地に向かう最初の休憩ポイントとして整備した。10年前の民営化以降、SAやパーキングエリア(PA)で進めてきたリニューアル事業のノウハウを集め、道路利用者の癒しと、地域の魅力向上につながる空間を創出した。

 ◇民営化10年のノウハウ結集◇

 開業を前に29日、内部が報道機関に公開された。同社事業開発本部の前川潤エリア事業部長は「10月に民営化10周年を迎えるのを前に、SA・PAリニューアルでは基本的なサービス向上を目指す『礎づくり』と、個性的・魅力的な店舗などを集めた『華づくり』といった二つの方向性でレベルアップに取り組んできた」と説明。民営化10年の間にSA・PA事業による売上高が約180億円増加するなど、リニューアルの成果が着実に表れていることを強調した。
 今後の事業展望として、多様化するニーズに応えるため、多店舗型のパサールのほか、物語などの世界観を表現したテーマ型エリア、地域の風土的特色などを生かしたドラマチックエリアを核にSA・PAのブランド化を推進。「地域の魅力をSA・PAから積極的に発信していく」と意気込みを語った。
 パサール守谷の運営管理を担当する伊藤竜太郎館長は「パサールとして6カ所目の守谷(下り線)では、旅の始まりを感じさせるプロローグゲートとして、訪れる人にわくわく感を与える施設づくりを心掛けた」と説明。一般道からも施設を利用できるように専用の駐車スペースを設けるなど、「多くの方々に永く愛され、利用される施設を目指す」と抱負を述べた。

楕円形のレイアウト店舗の見やすさを追求
 パサール守谷(下り)の商業施設の規模はS造2階建て延べ約2700平方メートル。曲線を多用した施設の外・内観や木のぬくもりを感じさせる意匠などにより、安らぎの空間を演出。施設内には東京近郊の立地を踏まえ、都内を中心に話題の飲食店の食事が楽しめるフードコート、東京や地元・守谷の銘菓などを取りそろえた土産店などが入る。
 楕円(だえん)形の室内外周部に店舗を配置するレイアウトにより、入り口から店内全体を見渡せ、利用者が目的のものをすぐ見つけられるように工夫した。トイレも改築し、清掃が容易な壁掛け式便器や子ども用トイレ、女性トイレへのパウダーコーナーの設置など設備を拡充。外観デザインも商業施設と同様のデザインにすることで統一感を持たせた。
 施設前面の駐車場(大型約100台、小型約240台)は、歩道との段差を解消するバリアフリー化をはじめ、障害者利用の駐車スペースの増設、バス優先駐車スペースの設置など駐車場のレイアウトを変更。利用者の使いやすさと安全に配慮した。

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