2015年7月3日金曜日

【ルールを守って】ドローン飛行ルール、航空法改正案に明記/国交省が今国会に提出


 国土交通省が今通常国会に提出する航空法改正案の全容が2日、明らかになった。急速に普及する小型無人機(ドローン)の落下事故などを踏まえ、ドローンの飛行に当たって許可を必要とする空域を設けるほか、飛行時間を日中に限定するなどのルールも定める。改正案が成立すれば、公布から3カ月以内に施行することになる。
 ドローンの飛行で大臣許可が必要になる空域は、空港周辺など航空機の航行の安全に影響を及ぼす恐れがある空域と、人や家屋が密集している地域の上空。法案では規制対象のドローンを飛行機、ヘリコプターなどの回転翼航空機で人が乗ることができないもののうち、超軽量のものを除いて遠隔操作や自動操縦で飛行できるものと定義。安全確保の体制を整えた事業者に対して許可を与える。
 併せて、飛行させる際には、安全な航行に関する大臣承認を受けたものを除き、▽日の出から日没までの間に飛行させる▽周囲の状況を目視で常時監視する▽人や物件との間に距離を保って飛行させる-といったルールを設定。このうち、人や物件との間の距離については、改正案成立後に定める国交省令で規定する。
 ドローンは、撮影や農薬散布、インフラ点検などの分野で利用が広がり、新たな産業・サービスの創出や国民生活の利便性向上が期待されている。その一方で、首相官邸屋上への落下事故などを契機に安全面での問題が指摘されるようになり、重要施設上空の航行を制限する議員立法と併せて、一定のルールを設ける航空法改正案を国交省から提出することにした。
 改正案は2日の自民党国土交通部会(坂井学部会長)で承認された。

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