2015年7月3日金曜日

【回転窓】建設現場の断捨離


 最近よく耳にする「断捨離」という言葉。「不要なものを断つ、捨てる、離す」との意味である。ヨガの修行法「断行」「捨行」「離行」から来た言葉だそうだが、片付けや整理整頓の極意としてよく使われる▼最近の若い人はそうでもないかもしれないが、ものを捨てることはなかなか難しい。何かに使えるだろうと思って残しておいた結果、いつの間にか大量のものに囲まれていたという人も多いのではないか▼片付け、整理整頓で見習うべきは建設現場だろう。大量の資機材を使い、多くの人や重機が出入りしながら、物の管理や分別、リサイクルが徹底され、ごみ一つ落ちていない現場も少なくない▼ある企業の安全大会で、幹部が「工事現場はショールーム。訪日外国人に日本の現場はきれいだと感心してもらいたい。それがおもてなしにもなる」と語り、参加者に「もう一段上の整理整頓を」と呼び掛けていたのを聞いた▼優れた施工技術だけでなく、現場の見栄えにまで気を配る意識の高さが日本のものづくりの真価に違いない。きれいの「見える化」によって日本の現場力を広く発信してもらいたい。

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