2015年10月16日金曜日

【空港整備に協力】JICA、パプアニューギニアの空港整備に円借供与

ナザブ空港の位置図
国際協力機構(JICA)は、パプアニューギニア政府が進める「ナザブ空港整備事業」を対象に、総額269億4200万円を限度とする円借款を供与する契約を同国政府と交わした。本邦技術活用条件(STEP)の適用事業で、日本企業の優位性が発揮できる省エネ技術(LED照明、省エネ型空調)や環境負荷低減技術(上下水システム)などの活用が見込まれる。

 同事業では、同国の産業・物流拠点であるレイ市郊外のナザブ空港で、旅客ターミナルビル(PTB)の新設と滑走路の改良を行う。増大する航空旅客需要への対応を強化するほか、首都にあるポートモレスビー国際空港の代替空港として航空輸送の安全性・利便性向上を図り、北部地域の経済発展を後押しする。

 今回の借款資金はPTBの新設工事、滑走路・誘導路の拡幅や舗装強化などの土木工事のほか、資機材の調達、コンサルティングサービス(入札補助、事業全体管理、施工監理)に充てる。

 実施機関はパプアニューギニア空港公社。コンサルティングサービスの招請状は11月に送付予定。国際競争入札による最初の調達パッケージ(本体工事)の公示は17年1月を見込む。20年11月の事業完成を目指している。

 同国の航空分野でJICAは、これまでに「ポートモレスビー国際空港整備事業i・ii」に約126億円の円借款を供与しているほか、「新ラバウル空港緊急整備計画」で無償資金協力を実施。現地の主要空港の現況調査や、空港開発計画のマスタープラン改定支援などの技術協力も行っている。

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