2015年11月24日火曜日

【記者手帖】情報発信の仕方が大事


 2020年東京五輪の開催を見据え、インバウンド(訪日外国人旅行者)の受け入れ態勢を整える動きが加速している。鉄道駅の案内表示板の改善もその一つだろう◆先月、東京の大規模ターミナル、新宿駅を視察した遠藤利明五輪担当相は、乗り入れ路線ごとに案内表示板がばらばらなのを見て、「誰もが分かりやすく、使いやすい駅に」と統一的な分かりやすい表示の必要性を強調した◆鉄道各社も手をこまぬいてきたわけでない。駅名をローマ字と数字で表す「駅ナンバリング」は、首都圏の主要駅ですっかり定着。最近はホーム上や改札口付近にタッチパネル式デジタルサイネージを導入し、乗り換えルートの検索や沿線の観光情報の提供も始めた。多くの人が分かるように情報を発信するのは思いのほか難しい◆鉄道と分野は違うが、記者が書く原稿にも同じことがいえる。読者に正確な情報が伝わっているのか、常に不安がつきまとう。できるだけ丁寧にと思うと情報過多になり、かえって分かりにくくなることも。情報発信の仕方で、内容の伝わり方も変わってしまう。「常に読者本意で」と肝に銘じている。(ま)

0 コメント :

コメントを投稿