2015年12月25日金曜日

【回転窓】訪日客2000万人目前

 2020年に訪日外国人旅行客を年間2000万人とする政府の目標が達成確実な情勢となった。各月の旅行客数は10月まで34カ月連続で過去最高を更新しており、15年の累計旅行客数は19日時点で1900万人を超えた。この推移からすれば、前倒しでの目標超えは確実▼石井啓一国土交通相は「政府一丸の取り組みが奏功した」と指摘。同時に、これに慢心することなく、課題とされる受け入れ体制に万全を期するなど、手を緩めることなく観光立国の実現を目指していく構えだ▼本社のある東京・新橋でも、数年前までは珍しかった多くの外国人が行き交う風景が日常の光景となった。お隣の銀座の街を歩けば、「ここはどこの国?」と思えるほど。流行語にもなった中国人旅行者の「爆買い」に代表される消費行動は確実に日本経済の一端を担っている▼しかし真の観光立国を目指すには、東京だけでなく全国各地が外貨で稼げる体制を築く必要がある。地方の観光振興に欠かせないのが交通インフラの整備だろう▼建設業を含めてアベノミクスの効果を全国に行き届かせる鍵を握るのは、観光政策といえる。

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