2015年12月10日木曜日

【回転窓】取材される側に立つと

7年前から街づくりをテーマにした会合を開いている。会合といっても、酒を飲みながら好き勝手に話すだけ▼行政やゼネコンの関係者といった本職から、開発エリアの住民、無秩序開発に異議を唱える市民活動家などメンバーもさまざま。街づくりとは関係ない人も多い。酒好きという共通点が人の縁を結んでいる▼その会合がテレビの取材を受けた。参加できなかったが、写真を見ると、メンバーが生き生きしている。酔いが回るにつれ支離滅裂な議論になっていくので、番組に採用されるかどうかは疑問だが、会の活性剤という意味でうれしい出来事だった▼「自分が携わるプロジェクトが掲載されることは非常に記念になり、モチベーションアップにつながる」。取材先から先日、メールをいただいた。事業の意義を広く伝えるとともに、働く人の意欲を高める。それも専門紙の役割の一つ。取材される側に立ってみてそう感じた▼だが、伝えるべき内容が耳に心地よいことだけとは限らない。人生には苦言が必要な場面も多い。「耳に痛いが、言ってもらえて良かった」と思われるような発信を目指したい。

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