2016年1月26日火曜日

【建設業を知ってほしい、もっともっと】ゼネコン2社が技研でイベント

 ◇将来は研究者?技術者?◇

 大成建設は22日、横浜市戸塚区の技術センターで、市立名瀬中学校の2年生9人を受け入れ、職場体験を実施した。

 テーマは「室奥へ自然光を届ける採光装置の研究開発」。午前中は採光技術の講義とZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)実証棟の見学を行い、午後に採光装置の研究開発に取り組んだ。

 参加した9人が3チームに分かれ、自然光を室内の奥に取り入れるためのアイデアを出し合い、採光装置を制作。チームそれぞれ細かい工夫が施されており、ZEB実証棟で実際に採用している採光装置「T-Light Cube」を開発した研究者も、「結構いいね」と驚いていた。

 出来上がった採光装置は、教室模型に取り付けられ、室内への光の届き方を検証=写真。「明るさ」「まぶしさ」「照度」の3項目で採点した。技術センターで働く研究員たちも集まり、興味深げに結果を見守った。

 職業体験を終え、生徒たちからは「技術センターは何をやっているところか分からなかったけれど、きょうはさまざまな技術を知ることができ、とても勉強になりました」などの感想が上がったほか、「建築の仕事に興味を持っています。会社に入るために必要な資格は何ですか」といった質問が寄せられた。

 大成建設は、こうした機会を通して「建設が身近な存在であること」や「建設が社会の中で果たす役割」を、若い学生に理解してもらいたいと考えている。


 ◇重機の操作、難しかった?◇

 東急建設は23日、相模原市中央区の技術研究所で親子向けの体験イベントを行った。

 東京急行電鉄グループが実施している「とうきゅうキッズプログラム」の一環で、今年で7回目。抽選で選ばれた10組20人の親子が参加し、ラジコンの重機を動かしてビルや橋梁の建設現場の雰囲気を味わったり、実験施設を見て回ったりした。

 参加した親子は、ミニカーやペットボトルを載せるため、形や強度を変えながら紙の橋を製作。子どもが乗れる紙の橋も完成させた。

 ブルドーザーやクレーンのラジコンをモニターを見ながら遠隔操作し、「未来の渋谷」のまちづくりにも協力して取り組んだ。施設見学では、風洞実験室で風速10メートルの風を体感。残響室と無響室では風船を割って音の伝わり方の違いを確認した。

 最後に沼上清執行役員技術研究所長は「建設現場ではチームワークが必要だと理解してもらえたと思う。これから一生懸命勉強し、将来、東急グループの一員になってほしい」と話し、一人一人に表彰状と記念品を手渡した。

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