2016年3月15日火曜日

【回転窓】菜種梅雨が終われば

3月も中旬に入り、関東地方では春の到来を前にぐずついた天気が続いている。この時期に降る長雨は「菜種梅雨」と呼ばれる。雨空はうっとうしいが、窓ガラスを伝うしずくを見ていると、桜の季節への期待がなおさら高まる▼先週気象庁が発表した桜の開花予想によると、今年の開花日は九州が平年並みか平年より遅く、他の地域は平年並みかやや早い見込みという。今週末の3連休に東京都心の千代田区と愛媛・宇和島から桜前線がスタート。満開で新年度の幕開けを迎える地域も多いそうだ▼桜といえば代表選手はソメイヨシノ。花は咲き始めは薄紅色、満開に近づくほど白色に近づきかれんさが増していく。品種としては比較的新しく、江戸末期~明治初期に江戸の染井村(現在の東京・駒込)に住んでいた造園師や植木職人が品種改良で作ったとされる▼全国に植樹されたのは戦後のこと。日本中のソメイヨシノはすべて人の手で増やしたクローンというから驚きだ▼約400年前の慶長3年に豊臣秀吉が京都で催した醍醐の花見。この時めでた桜は花と葉が同時に開く山桜というのはちょっとした豆知識。

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