2016年3月2日水曜日

【回転窓】駅弁とお茶のむかし

昨日の小欄でも取り上げた北海道新幹線。新青森~新函館北斗間の開業まであと1カ月を切り、記念商品の販売も盛り上がりを見せている▼その一つが駅弁だ。車両をかたどった容器と青函トンネルをモチーフにした包み紙が目を引く駅弁、北海道産の米と食材をふんだんに詰め込んだ駅弁など、どれも買って食べてみたくなるものばかり。やはり列車に乗っての旅や出張には駅弁が欠かせないという方は多かろう▼通説によると、駅弁は明治18(1885)年に宇都宮駅で売られたのが始まりという。昨年、誕生130周年を迎えたと東京・東新橋の旧新橋停車場鉄道歴史展示室で開催中の企画展「駅弁むかし物語-お弁当にお茶-」(東日本鉄道文化財団主催)を見て知った▼この企画展は駅弁の大切な供である「お茶」にもスポットを当てているのが面白い。容器が土瓶からガラス製に代わるものの再び陶製に戻り、その後にポリ製の茶瓶となっていく歴史にも触れられる▼今の駅で買えるペットボトル入りは昔と比べてどこか味気ない。お茶も旅に彩りを添える重要な一品だと思うのだが。企画展は21日まで。

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