2016年5月10日火曜日

【36年ぶりの大改修】名古屋市公会堂が生まれ変わる

 名古屋市住宅都市局が、市の都市景観重要建築物に指定している公会堂(昭和区鶴舞1)の全面改修に入る。

 第2四半期に一般競争入札する。9日に公表した16年度発注見通しの追加分に盛り込んだ。

 公会堂は、1930(昭和5)年の開館。第2次大戦中は防空部隊の司令部、戦後は米国空軍の娯楽・厚生施設に利用された。56年に市の管理に戻り、施設の拡充が行われた。80年には老朽化に対応、市制90周年記念事業として大改修が施された。

 現在の建物は、SRC造地下1階地上4階建て延べ1万1939平方メートル。重厚で落ち着いた外観を持ち、89年に都市景観重要建築物に指定された。

 今回の改修では、耐震壁の設置、老朽化している屋上防水、外壁、外部建具、1階舞台、大ホール、4階ホール天井、各階便所、各種設備を一新するほか、鑑賞型施設としての機能向上、歴史的価値の保全を図る。設計は山下設計が担当した。

 改修によって、1階ホール客席を1986席から1500席前後に減らし、余裕を持たせる。大ホールにはデジタルシネマ、デジタルサラウンドを導入し、多目的な利用を促進する。新たに授乳室(1階)、喫茶室(地階)を設ける。各種設備は最新型に更新、照明にLEDを採用し、省エネにも配慮する。改修工事の完了は19年3月を見込んでいる。

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