2016年6月27日月曜日

【下流の安全を守る】鶴田ダム(鹿児島県)、本格運用後初の洪水調節

 九州地方整備局は、鶴田ダム(鹿児島県さつま町)で再開発事業による本格運用開始後、初の洪水調節を行った。

 停滞した梅雨前線による大雨を受け、19日から22日にかけて4回にわたり洪水調節を実施。22日午前0時40分には流入水量が最大となる毎秒1285トンに達し、毎秒353トンを貯留して下流の河川水位を低減した。

 ダム管理所によるとダム下流の宮之城観測所付近(同町)では最大で約1メートルの河川水位低減効果があったと推定している。

 洪水調節では19日午後2時10分から流入水量の一部を貯留する操作を実施。22日午前4時40分に洪水調節を終え、次の洪水に備え貯水位を下げるため、放流を行った。

 鶴田ダムは堤高117・5メートル、堤頂長450メートルの重力式コンクリートダム。06年7月の川内川流域の豪雨災害を受け、洪水調節容量を従来の約1・3倍に当たる最大9800万立方メートルに引き上げるため、07年度に再開発事業に着手。3月に増設放流設備を完成し、4月にダムの運用を開始した。現在も減勢工の改造工事などを進めており、17年度中の事業完了を予定している。


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