2016年6月14日火曜日

【ゴルフカートが自動走行!?】岩手県気仙沼市で実証実験開始へ

 岩手県大船渡市、東京大学大学院新領域創成科学研究科鎌田研究室、キャッセン大船渡の3者が、東日本大震災の津波で被害を受けた大船渡地区津波復興拠点整備事業区域などで、自動運転車を活用した新たな交通体系の構築に向け、実証実験に乗り出す。

 国内初の公道を走行できるゴルフカートを活用した交通システムの確立を目指し、3者で実地試験や研究を行う。将来的には、乗客が選択した目的地まで車両が自動で走行する次世代交通システムを構築するのが狙いだ。

 実験の目的は、▽来訪者が周遊するための交通手段の確立▽拠点区域の周辺に居住する高齢者などの買い物支援手段の確立▽災害など非常時の防災対策手段の確立▽地域のにぎわいや都市観光の機能の確立▽地域の代替交通としての確立および車両や電気自動車給電網の現実的な導入の仕組みの確立。市が全体の調整役、キャッセン大船渡が実施主体となり、東京大学が技術的な支援を行う。

 本年度は市内で開かれるイベントで、市民を対象に試乗会を開く。17年度以降は、実験区域の整備状況を踏まえながら、具体的な実験の内容や適切な車両台数について検討を進める。実験に使うゴルフカートは、鎌田研究室が国内のメーカーと共同で開発した。

 電磁誘導による自動運転が可能な電気自動車で、最高時速は19キロ。これまでに、石川県輪島市や岩手県大槌町での実証実験に使われた実績がある。北米などでは公道を走行できるゴルフカートが高齢者の移動手段などに使われているという。


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