2016年8月12日金曜日

【回転窓】目に見える国際貢献を

国際協力機構(JICA)の招きでアフリカ14カ国の新聞記者が6月下旬~7月上旬に来日した。日本やJICAの事業への理解を深めてもらおうと開発途上国のメディア関係者を対象に取材の機会を毎年提供している▼今回はインフラ・都市開発分野で練馬清掃工場やコマツの粟津工場などを視察。先端技術といった日本の強みだけでなく、開発や復興経験から得た教訓、少子高齢化など直面する課題についても関係者から話を聞いたという▼帰国後、各紙面で日本の先進的な技術や取り組みが紹介された。一方で、日本に対して「慈善事業ではなくビジネスパートナーとして貢献してほしい」「現地で走る車はほとんど日本車だが、日本人はあまり見かけない。日本企業にもっと来てほしい」などの意見も▼6回目のアフリカ開発会議(TICADVI)が27、28両日にケニアで開かれる。初のアフリカ開催で、会議の成果に注目が集まる▼テロの脅威が拡散し、海外への進出リスクは増大している。それでも国際社会で日本の存在感を高めるには、現地ニーズをくみ取りながらの目に見える形の支援が欠かせない。

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