2016年10月25日火曜日

【32kmを歩いて移動】日大土木工学科1年生が帰宅困難者体験

 日本大学理工学部土木工学科の1年生約60人が22日、千葉県船橋市の船橋校舎から東京都千代田区の駿河台校舎までの32キロの区間を歩いた。

 大地震が発生した際に帰宅困難者となったことを想定して行われたこのイベント。人の歩く能力を体験すると同時に、土木構造物を眺めながら都市の現状を把握することも狙いとして企画された。

 帰宅困難者体験は、個人の体力に合わせて三つのコース(32キロ、22キロ、10キロ)を設定。最長の32キロコースに9割以上の学生が参加し、午前9時に船橋校舎をスタートした。途中、西船近隣公園と新小岩公園の2カ所のチェックポイントを通過し、ゴールの駿河台校舎を目指した。最も早く到着した男子学生3人のグループは、午後1時55分に到着。5時間を切ってゴールした。

 今回の企画は、土木工学科に学ぶ1年生幹事が自ら主催。有志の土木工学科幹事会と女子の会が協力した。学生の指導や育成に熱心な日本構造エンジニアリング(テクノブリッジNKE)がスポンサーとなり、参加学生が身に付けたゼッケンにも同社の名称が明記された。

 午後4時前に3人グループで到着した利根川鉄生さん(20)はこのイベントの企画に参加した一人。「街の境界線を越えると雰囲気が変化することを実感することができた」と述べた。盛田侑希さん(19)は「最初は無理と思ったが、街並みのことを話しながら歩き、ゴールすることができた」、中川平さん(19)は「体力的にはきつかったが、実体験できてよかった」と思い思いの感想を語った。

 普段学校で学ぶ土木を実体験しようと初めて企画されたが、参加者一人一人が達成感を得られる貴重な機会にもなったようだった。

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