2016年12月26日月曜日

【回転窓】「会」の積み重ねが糧に

記者という仕事をしていると「いろんな人にお会いできるでしょう」とよく言われる。確かにその通り。企業、業界団体、行政機関のトップから現場の最前線で働く人たちまで、お会いする方たちは多種多様だ▼人に話を聞き、文字に起こし、記事にする。単純極まりないこの仕事。お聞きした話の中には、紙面という物理的な制約や記者としての技量のせいで文字にすらできずに終わった内容も少なくない▼インタビューなどをさせていただくと、その人がどんな立場であれ、お聞きした話に素直に感動することも多い。いっそ取材の様子を動画や音声で余すところなく読者の皆さんと共有できればと思うこともしばしばだ▼すぐに記事に反映できなかった言葉も別の記事に反映させたり、後の仕事に生かされたりすることもある。お会いした人の数が記者活動の糧になっていることは間違いない▼石井啓一国土交通相が先日の記者会見で今年を表す漢字1文字を問われ、「会」と答えた。陳情に訪れる自治体の首長たちや外遊先で会談する要人等々、「会」を積み重ねることが国交行政に役立っているという。記者と似ている。

0 コメント :

コメントを投稿