2017年1月19日木曜日

【東西で大型プロジェクト着工】虎ノ門一丁目再開発と大阪神・新阪急ビル一体建替

 ◇虎ノ門一丁目地区再開発、185mビル着工◇

 東京都港区の「虎ノ門一丁目地区市街地再開発組合」(佐藤茂理事長)が計画している第1種市街地再開発事業が着工し、18日に現地で起工式が行われた。

 高さ約185メートルの超高層ビル「(仮称)虎ノ門ヒルズビジネスタワー」を中心とした施設群を整備する。同タワーの設計は森ビル、施工は大林組が担当。19年12月の竣工を目指す。

 再開発の対象地は虎ノ門ヒルズ北隣の虎ノ門1の17~20(区域面積約1・5ヘクタール)。同タワーに加え、教会棟(RC造4階建て延べ589平方メートル)を建設し、地下歩行者通路や公園などの公共施設を整備する。昨年から、西松建設旧本社ビルや虎ノ門10森ビルなど既存建物群の解体工事を進めていた。

 同タワーは、S・RC・SRC造地下3階地上36階塔屋3階建て延べ約17万3000平方メートルの規模。

 地下2階~地下1階に駐車場、地下1階~地上3階に店舗(約6300平方メートル)、4階に大企業と起業家の交流拠点となるイノベーションセンター(約3000平方メートル)、5階以上に事務所(貸室面積約9万4000平方メートル)を配置。1階には空港リムジンバスや都心と臨海部をつなぐBRT(バス高速輸送システム)が発着可能なバスターミナルも設ける。

 ◇梅田1丁目1番地計画ビル、道路直上工事始まる◇

 阪神電気鉄道と阪急電鉄が大阪市北区で進めている大阪神ビル(阪神百貨店梅田本店)と新阪急ビルの一体的建て替え「梅田1丁目1番地計画ビル(仮称)」で、改正都市再生特別措置法で認められた両ビル間の道路上空利用部分の建築工事が16日から始まった。施工は竹中工務店が担当している。

 規模はS一部SRC造地下3階地上38階建て延べ約26万平方メートル。地下2階~地上9階に阪神百貨店が入り、面積は現百貨店と同規模の延べ約10万平方メートルを確保する。地上11~38階には大型オフィスが入る。

 両ビル間の道路上空を建築利用して生まれる大空間を生かし、地上11階には延べ約4000平方メートルのカンファレンスゾーンを配置する。道路上空利用は、規制が緩和された11年の改正都市再生特別措置法で認められた特定都市再生緊急整備地域内での特別措置に基づく。特別措置の適用による工事着手は今回がはじめてだ。

 工事は百貨店を営業しながらII期に分けて実施。現在は新阪急ビルと大阪神ビル東側を解体した跡地のI期工事を進めており、18年春の竣工(新百貨店の部分開業)を予定している。その後、大阪神ビル西側を解体し、19年春からII期工事を進め、21年秋の竣工(新百貨店全面開業)を目指す。オフィス部分を含む全体の竣工は22年春となる。

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