2017年3月6日月曜日

【回転窓】伊東氏が建築人生を賭ける島

瀬戸内海の中央部に浮かぶ人口約6000人の大三島(愛媛県今治市)。建築家の伊東豊雄氏に「いま最も力を入れ、建築の未来を託している場所。私の残された第二の建築人生を島づくりに賭けたい」とまで言わせるこの島の魅力とは-▼大三島と伊東氏の出会いは2004年。あるミュージアムの別館の設計を依頼されたのがきっかけという。この別館は「今治市伊東豊雄建築ミュージアム」として11年夏に開館することになった▼これを機に、東京で活動する伊東建築塾の塾生たちが定期的に島を訪れて島民と交流を深め、移住する若者も出始めた。大資本に頼らず、島民や塾生が手作りする小さなプロジェクトを積み上げ、その集積として精神的に美しい地域づくりを目指す▼「日本一美しい島・大三島をつくろうプロジェクト」と銘打ち、島民と一緒に、むしろ島民に教えを請いながら生活に寄り添う「ライフスタイル」として島づくりに取り組む。経済に勝る豊かな夢を描く。そんな独自の地方創生なのかもしれない▼4月から7年目の活動に入る伊東建築塾。近い将来、大三島への移住を考えている人を募っている。

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