2017年3月21日火曜日

【回転窓】トイレ快適化の効果

外出先でトイレの利用をためらった経験がある人は多いのでは。国土交通省の調査では、駅や公園などの公共トイレに対し男女とも6割以上が「清潔感がない」と感じ、衛生面の不満を持っていることが分かった▼トイレは年齢や性別を問わず誰もが利用するもの。その良しあしは女性の社会参加にも影響を与えるだろう。建設現場に設置される仮設トイレも例外ではない▼国交省は16年8月に男女とも快適に使える「快適トイレ」の標準仕様を決め、10月以降の直轄土木工事から設置を原則化したが、手配が困難なために導入は2~3割にとどまるという。12月末で快適トイレは全国に6589台。数を増やすとともに、どこにどれだけあるのかを把握することも必要だ▼建設現場のトイレの改善は男女ともに働きやすい職場づくりにつながる。レンタルが多い現場の仮設トイレが変わると、災害時に避難所に持ち込まれる仮設トイレも変わるなど副次的な効果も期待できる▼被災地では衛生面などのトイレ問題が必ず発生する。快適トイレの普及によって、非常時だからこそ求められる平常時の環境を提供できるようになる。

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