2017年3月9日木曜日

【全線開通は4月15日】立山黒部アルペンルート、除雪作業奮闘中です

昨年4月上旬に「雪の大谷」を除雪する様子
(提供:立山黒部貫光)
 立山黒部アルペンルートの全線開通を約1カ月後に控え、現地では道路に降り積もった雪を取り除く作業が最盛期を迎えている。民間企業や自治体で組織する立山ルート除雪組合を通じ、合計31・3kmの除雪作業を担当するのは古栃建設(富山県滑川市、古栃渉社長)。1月27日から開始した除雪作業はGPSを駆使して雪に埋もれた道路のセンターラインや線形を確認しながら、山頂に向かって進んでいる。

 今年は立山駅~弥陀ケ原間が4月10日に開通した後、15日に弥陀ケ原~扇沢間が開通し、立山黒部アルペンルートの春の観光シーズンがスタートする。除雪開始から1カ月半余り、現在も作業は続いている。開通の2~3日前までに除雪を終え警察立ち会いで道路の安全を確認した後、晴れて使用が可能になる。立山駅~弥陀ケ原間は4月初旬、弥陀ケ原~扇沢間は4月10日前後に除雪が終わる見通しだという。

雪の大谷は世界的にも知られた観光地だ
(提供:立山黒部貫光)
昨年のケースを見ると、積雪量は標高977mの美女平で150cm(2016年2月24日)、1930mの弥陀ケ原で580cm(同)、2450mの室堂では570cm(2016年3月21日)。「吹き溜まりでは雪の深さが16~20mになる場所もある」(富山県道路公社)そうで、正確で安全な除雪作業には経験と熟練の技が必要不可欠だという。作業は山の下側から山頂に向かって進め、片側1車線分を掘っていく区間と、2車線同時に掘っていく区間がある。

 高さが10mを超える雪壁で有名な「雪の大谷」があるのは立山有料道路の室堂地区。直立する雪の壁が間近で見られる「雪の大谷ウォーク」では延長500mの道路の片側が歩行者専用通路として開放される。期間は4月15日~6月22日。多くの観光客でにぎわう巨大な雪壁。除雪作業に地元建設会社が貢献していることをお知らせしつつ、ゴールデンウィークなどに足を運んで、大自然の素晴らしさをぜひ味わって見てはいかが?

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