2017年4月3日月曜日

【回転窓】子どもたちに「原体験」を

 デジタル技術の進歩と普及によって暮らしは便利で豊かに変わってきた。一方、デジタル中心の生活はさまざまなことが画面の中で行われるため、実際に五感を刺激し、どきどき・わくわくするリアルな体験の機会は少なくなっている▼子どものころにたくさんの実体験をした記憶は「原体験」として心に残り、後の生き方に何らかの影響をもたらすことも。だが今の子どもたちは豊かな原体験を積むような場面が決して多くない▼国土交通省や建設業団体などでつくる建設産業人材確保・育成推進協議会は若年者の建設業への関心を高めることを目的に学校キャラバンを14年度から継続中。17年度は小中学校に対象を絞り、働くことの原体験を持ってもらう活動を展開する▼学校キャラバンと同様の出前授業も全国に広がり、体験学習が可能な現場訪問・見学会も実施。さまざまな機会を通じて建設業の社会的役割やものづくりの楽しさ、素晴らしさを発信する▼この春、業界に飛び込んだ若者の中にはものづくりに関係する原体験を持つ人もいよう。技術・技能を磨くとともに次代へ思いを伝える。そんな行動も期待したい。

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