2017年8月4日金曜日

【回転窓】技術研さんを重ねるために

ICT(情報通信技術)を活用した施工を広げるきっかけとなったi-Constructionによって、今後も現場で活用する新しい技術の開発がますます進展していくことが見込まれる▼ICT施工の導入分野が土工を皮切りに広がり、異分野の技術を取り込む機運も高まっている。人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)などを取り込んだ新しい技術を常に習得し、施工に生かしていく姿勢が技術者には必要だ▼国土交通省が技術者制度のあり方を検討しようと設置した有識者会議は、先ごろまとめた報告書で、継続的な技術研さんを積む不断の努力の必要性を説いた▼大手から地場中小まで裾野の広いこの業界。とりわけ地域に根付いた技術者が技術研さんを積むには個々の対応では限界がある。各社が所属する地域の団体が先導役となることが期待される。一部地域では自らICT施工研修を企画する動きもある▼現場に従事する技術者が忙しい中でも能力を高められるよう研修に参加しやすい柔軟な制度運用を図る。行政側には、地域の率先した取り組みを広めるための環境づくりが求められるだろう。

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