2017年8月4日金曜日

【どうなってるの!?、五輪施設整備】2回目は有明アリーナなど7会場

2020年7月24日に開催式を迎える東京オリンピック。33競技の会場整備は今どうなっているのか。今回はバレーボールが行われる新設の有明アリーナなど7会場の状況をリポートする。
有明アリーナ
完成イメージ(2015年10月時点、ⓒ 東京都)
 【所在地】  東京都江東区有明1の9

 【開催競技】 バレーボール(インドア)

 【施設動向】 有明北地区に新しく整備されるアリーナ。施設規模はRC一部S・SRC造5階建て延べ約4万5600㎡。1万5000席の観客席を持つメインアリーナや、サブアリーナ、ジム・スタジオ、カフェ・レストランなどで構成される。基本設計は2015年1月に久米設計に決定。基本設計には建築設計のほか機械設備、電気設備一式の設計も含まれていた。

 実施設計と施工はDB(設計・施工一括)方式で発注され、2016年1月に竹中工務店・東光電気工事・朝日工業社・高砂熱学工業異業種JVに決まった。実際の工事は建築、電気、給排水衛生、空調の四つに分けて施工する。建築は竹中工務店・鉄建・福田組・株木建設・京王建設JV、電気は東光電気工事・トーエネック・栗原工業JV、給排水衛生は朝日工業社・大橋エアシステムJV、空調は高砂熱学工業・東洋熱工業JVが担当する。

 東京都知事に小池百合子氏が就任後、競技施設の見直しも検討されたが、建設継続が決まった。施設の管理・運営にはコンセッション(公共施設等運営権)方式が検討されていて、アドバイザリー業務をみずほ総合研究所が担当している。
有明体操競技場
外観完成イメージ(2016年3月時点、ⓒ TOKYO2020)
アリーナ完成イメージ(2016年5月時点、ⓒ TOKYO2020)
 【所在地】  東京都江東区有明1の7の4

 【開催競技】 体操

 【施設動向】 有明北地区に新設される体操競技施設。基本設計を日建設計に委託し、2015年6月に契約を結んだ。施設は1万2000席の観客席を持つ高さ29mの有明体操競技場(S一部W造3階建て延べ3万6800㎡)と、隣接する高さ15mのウォームアップ棟(S造平屋4000㎡)で構成。基本設計の履行期限は2016年1月29日だった。

 実施設計と施工は2016年11月に一括発注され、清水建設が担当することに。五輪終了後は展示場として約10年間利用され、その後は解体される見通しだ。
有明BMXコース
 【所在地】  東京都江東区有明(有明北地区)

 【開催競技】 自転車競技(BMX)

 【施設動向】 選手村やメディアセンターからも近いウォーターフロントエリアの有明北地区に仮設で整備される。約5000席の観客席が設けられる予定。仮設オーバーレイ(仮設観客席、テントなど)の基本設計は久米設計・東畑建築事務所・石本建築事務所JVが他の8会場と合わせて進めている。詳細設計と設置工事は一括で別途発注される見通しだ。
有明テニスの森
改修後の完成イメージ(2016年5月時点、ⓒ 東京都)
 【所在地】  東京都江東区有明2の2の22
 
 【開催競技】 テニス

 【施設動向】 屋外48面のテニスコートとセンターコート「有明コロシアム」で構成される。有明コロシアムは、スライド式開閉屋根を備えた1万人収容の多目的スタジアム。東京五輪に向け、屋内外のテニスコートやクラブハウスの再整備に加え、有明コロシアムの改修工事も行う。

 基本設計および実施設計は環境デザイン研究所が担当。①有明テニスの森公園及び有明コロシアム(29)改築及び改修その他工事②同改築及び改修その他電気設備工事③同改築及び改修その他空調設備工事④同改築及び改修その他給水衛生設備工事⑤有明テニスの森公園(29)施設改修その他工事-の5件が東京都から入札公告された。
五輪開催時の施設配置図(実施段階環境影響評価書案より)

 7月28日の開札では空調設備工事を大成設備・川崎設備工業・エバジツJV(落札額18億3392万5000円)、給水衛生設備工事を菱機工業・アペックエンジニアリング・島村工業JV(12億2000万円)、公園施設改修工事をエムテック・塚本建設JV(15億5500万円)がそれぞれ落札。改築改修工事と電気設備工事は低入札調査基準額を下回る応札があり、8月4日時点で落札決定が保留されている。

 改修工事の内容は、クラブハウス・インドアコートの建て替え、有明コロシアムの改修、別棟およびデッキ棟の新築、既存管理棟解体など。五輪開催に合わせて新設するショーコートは3000席の観客席を備えたRC・S造延べ約6040㎡の規模。クラブハウスを備えたインドアコートは既存のクラブハウスがある場所に仮設で整備する。規模はS・W造2階建て延べ約1万0330㎡。
現在の有明テニスの森(ⓒ TOKYO2020)
お台場海浜公園

 【所在地】  東京都港区台場1
 
 【開催競技】 水泳(10km)、トライアスロン

 【施設動向】 仮設施設として計画されている。仮設オーバーレイ(仮設観客席、テントなど)の基本設計は5月26日に開札され、パシフィックコンサルタンツが他の6会場と合わせて進めている。履行期間は9カ月間。詳細設計と設置工事は一括で別途発注される見通しだ。
潮風公園
公園内にビーチバレーの会場が整備される(ⓒ TOKYO2020)
 【所在地】  東京都品川区東八潮1

 【開催競技】 ビーチバレー

 【施設動向】 仮設施設として計画されている。仮設オーバーレイ(仮設観客席、テントなど)の基本設計は5月26日に開札され、パシフィックコンサルタンツが他の6会場と合わせて進めている。履行期間は9カ月間。詳細設計と設置工事は一括で別途発注される見通しだ。
青海アーバンスポーツ会場
スケートボード、スポーツクライミングの会場整備予定地(ⓒ TOKYO2020)
 【所在地】  東京都江東区(お台場地区)

 【開催競技】 スケートボード、スポーツクライミング
 
 【施設動向】 仮設施設として計画されている。仮設オーバーレイ(仮設観客席、テントなど)の基本設計は5月26日に開札され、パシフィックコンサルタンツが他の6会場と合わせて進めている。履行期間は6カ月間。詳細設計と設置工事は一括で別途発注される見通しだ。

1回目はこちらから

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