2017年9月7日木曜日

【回転窓】広がるインフラ観光

ダムや橋梁、トンネルなどの大型土木構造物を観光資源として一般公開する「インフラツーリズム」が人気を博している▼普段は見ることができない施設の裏側に入ったり、立ち入り禁止の場所から巨大構造物を間近に眺めたりできるインフラツーリズム。そうした体験に多くの人たちが魅力を感じているようだ▼国土交通省が運営する専門ポータルサイトでは、官民で企画する全国のツアーや見学会の情報を掲載。昨春5件だった民間主催のツアーも今夏は40件にまで増え、土木構造物の新たな役割に注目が集まる▼東日本高速道路会社は今月30日、北海道内の高速道路では初のインフラツーリズムを実施する。地元の旅行会社と連携した日帰りバスツアーであり、当日は北海道横断自動車道余市~小樽間の工事現場を見学。人気スポットの小樽、余市も巡る企画で既に定員に達しているという▼インフラツーリズムは、その地域の観光地としての魅力を高めるのにも一役買うことが期待できる。全国各地に点在する観光資源へのアクセス向上も含め、観光立国を標榜する日本にはハード・ソフト両面からの仕掛けが求められる。

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