2017年10月4日水曜日

【新たな芸術文化発信拠点に】文化会館「荘銀タクト鶴岡」(山形県鶴岡市)がプレオープン

 山形県鶴岡市が建設していた鶴岡市文化会館改築工事が完成し、「荘銀タクト鶴岡」としてプレオープンを迎えた。9月30日に関係者や市民を招き、竣工記念式典が行われた。

 式典で鶴岡市の榎本政規市長は「1971年に建設され親しまれてきた旧文化会館を引き継ぎ、芸術文化振興と地域活性化の拠点施設として、さまざまな発表の場や鑑賞機会を提供し、次世代を育て地域の独自性を生かす多様な事業を展開したい」とあいさつした。

 設計者代表である妹島和世氏がコンセプト・施工経過を説明し、「いくつかの小屋根群が集まる形として建物の大きさを分節し、外観の意匠は周辺の街並みとの調和に配慮した。風合いや仕上げなどには人の手がつくる、人の温もりが感じられるよう工夫した」と語った。

 建物は同市役所と向かい合い、鶴岡市の歴史的建築として保存されている致道館に隣接した敷地(馬場町11の61)を活用した。規模はRC・S造地下1階地上3階建て延べ7846平方メートル。固定席1120席の大ホールを核に練習・イベント用小ホール、楽屋などを回廊状に配置し鞘堂形式を表現した。

 設計・監理と意匠デザインを妹島和世建築設計事務所・新穂建築設計事務所・石川設計事務所JV、構造設計をオーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッド、設備設計を総合設備計画がそれぞれ担当。施工を竹中工務店・菅原建設・鈴木工務店JVが進めた。今後は市民主催行事を試験的に行い、18年3月にグランドオープンする。

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