2018年3月27日火曜日

【記者手帖】「分かりやすさ」に努力

東京都内の自治体が庁舎建て替え計画を相次ぎ打ち出している。各自治体が発表する新庁舎のコンセプトで、共通して見かけるのが「分かりやすい」という言葉。「来庁者にとって分かりやすい配置」「案内表示を単純で分かりやすいものに」「分かりやすい動線計画」等々。不特定多数の人が利用するのだから、誰にとっても分かりやすいことが求められる◆記事を書く記者にとっても「分かりやすさ」を追求するのは同様だ。都内自治体の担当記者となって2年半が経過した。役所の発表資料でよく目にする日常では使わないような言葉、回りくどい言葉を、どう読者に分かりやすく伝えるかを心掛けている◆ただ、これが難しい。正確に伝えようとすれば情報量が多くなり、要点が目立たなくなる。要約しすぎても趣旨が伝えられなくなり、かえって読者に誤解を招く◆自治体によっては、公務員が使いがちないわゆる「お役所言葉」の改善手引を策定していると聞く。記者としても一方通行の記事にならないよう、読み手を考慮した分かりやすい文章作りに努めなければ。(ま)

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