2018年3月30日金曜日

【回転窓】国会前の最先端技術

 日本の最先端技術を発信する役割も担うことになるのだろう。先日、東京都心部で初めて国会の前庭内に設置された電子基準点「東京千代田」がそれ。日本の標高基準「日本水準原点」の傍らで、その標高も常時監視する▼全国約1300カ所にある電子基準点は衛星システムから信号を受信し、地球上の正確な3次元位置を計測する。地殻変動もモニタリングするのが特徴だ▼全国に電子基準点のネットワークを構築した国土地理院が、土地の測量や地図の調整に必要な位置の基準を提供。これが高精度なリアルタイム位置情報サービスに利用され、建設機械を制御するICT(情報通信技術)施工など生産活動の効率化にも役立てられる▼設置箇所のうち約600カ所は広い敷地の学校内という。地理院は数年前からそうした学校を個別に訪問し、最先端の測量技術を見てもらいながら、地図作りの楽しさを伝える出前授業に取り組んでいる▼「東京千代田」があるのは国の中枢機関が集まる地区の一角。国会見学に訪れた子どもたちや日本を訪れた外国人など多くの人の目に触れ、電子基準点の役割や地図の魅力を知ってほしい。

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