2018年8月3日金曜日

【回転窓】ミスマッチ解消への取り組みを

「思っていた仕事とは違っていた」-。若者の離職理由の最上位に挙がるのは働き手の考えと実際の就職先とのミスマッチに起因するものだ▼給料が低い、休日が取れない、人間関係がつらいといった待遇や職場環境だけでなく、思い描いていた仕事の内容と現実とのギャップが大き過ぎた場合には仕事を通じての社会貢献意識、つまりやりがいは得られない▼新卒社員の3年以内離職率は14年4月に就職した若者の統計で高卒40・8%、大卒32・2%(厚生労働省調べ)。希望を抱いて就職しても10人に3~4人は3年以内に離職する▼厚労省の「建設労働者緊急育成支援事業」は未就業者に対し建設技能の研修と現場で求められる資格の取得機会を提供し、就職支援もセットで行う。複数の建設職種の仕事を体験した上で、数多くの求人から興味を引く会社を見定めて就職先を選ぶ▼15年度から5年間限定でスタート。事業を受託している建設業振興基金によると17年度までの就職者数は1904人に達し、定着率は高いようだ。「担い手の確保」は全産業の最重要課題だが、確保した後の「定着」をいかに図るかが極めて重要といえる。

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