2018年8月2日木曜日

【箱根エリアで駅舎改修や新車両導入実施】小田急箱根HD、観光需要取り込みへ100億円投資

早雲山駅の改修イメージ
小田急電鉄が全額出資する小田急箱根ホールディングス(HD、神奈川県小田原市、五十嵐秀社長)は1日、約100億円規模の20年度までの投資計画を公表した。インバウンド(訪日外国人旅行者)向けの事業強化を目指し、駅舎の改築・改修などに取り組み、交通サービスの向上を図る。

 同HDは、神奈川県箱根町周辺で交通サービスなどを展開する10社を傘下に収める。投資計画によると、事業会社のうち箱根登山鉄道(神奈川県小田原市、府川光夫社長)と箱根ロープウェイ(同、鞠子篤也社長)は、早雲山駅を改築・改修する。

 同駅の所在地は神奈川県箱根町強羅1300の328ほか(敷地面積4270平方メートル)。箱根登山ケーブルカーの駅舎を建て替え、改修した箱根ロープウエーの駅舎と一体化。乗り換え機能の強化とバリアフリー化を図る。改築後の規模はRC・S造地下1階地上2階建て延べ約4800平方メートル。2階には明星ケ岳や相模湾を一望できる「足湯テラス」を設ける。設計は小田急エンジニアリング、施工はフジタが担当。10月の着工、20年春の営業開始を目指す。建築費は約24・1億円を見込む。
改築・改修後の早雲山駅のイメージ
箱根登山鉄道は箱根登山電車の▽箱根板橋▽入生田▽大平台▽小涌谷-の4駅も改築する、箱根板橋、入生田両駅は着工済みで、8月中に完成予定。大平台、小涌谷両駅の改築工事期間は18~19年度を見込む。費用は約3・9億円を計画する。

 このほか、箱根登山電車の新型車両や箱根ロープウエーの新型コンテナの導入などを実施する。1日に都内で記者会見した五十嵐社長は「インバウンドの増加で観光地間の競争が激化している。事業強化で観光客の快適な箱根エリアの周遊に貢献したい」と狙いを語った。

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