2018年11月28日水曜日

【民間活力の導入を想定】都立明治・代々木公園再整備(渋谷区)の配置施設案公表

東京都は27日、渋谷区の都立明治公園と都立代々木公園の拡張に向けた整備計画のコンセプトや配置施設のイメージなどを明らかにした。

 明治公園は都営霞ケ丘アパート跡地など1・6ヘクタール(新宿区霞ケ丘町)を公園区域に追加し、新たなにぎわいや緑を創出する。代々木公園は公園南側の未開園区域1・2ヘクタール(渋谷区神南1)を開発し、交流施設や都水道局の関連施設などを整備する。両公園とも民間活力の導入を目指す。

 明治公園の開園面積は2・8ヘクタール。園内には東京体育館などのスポーツ施設が立地する。2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとして日本スポーツ振興センター(JSC)が建設中の新国立競技場の人工地盤の一部と、競技場南側の霞ケ丘アパート跡地を活用し、公園を拡張する。

 アパート跡地西側をにぎわいと交流ゾーン、東側を豊かな緑ゾーンに位置付ける方向だ。にぎわいと交流ゾーンは、民間活力を生かしたにぎわい施設(飲食店、物販店舗、遊び場、アウトドア空間など)の配置を見込む。計画地近隣を旧渋谷川が流れていた歴史を伝える水辺空間も一体で整備する。豊かな緑ゾーンでは、計画地が含まれる神宮外苑地区などの緑と連続した樹林、憩いの場などを創出する。

代々木公園の開園済み面積は54ヘクタール。未開園区域には解体が予定されている岸記念体育会館や、都水道局が改修を検討中のポンプ所などがある。この区域北側を緑と集いのゾーン、南側を雑木林とヒーリングガーデンのゾーンに指定するイメージを持つ。

 緑と集いのゾーンはJR渋谷~原宿駅間の結節点となるよう、飲食店や物販店舗、子育て支援施設、スポーツ施設、宿泊施設などの配置を想定する。用途の複合化も検討する。区域南側のゾーンにある水道局のポンプ所は給水所として改修する。水道施設の上部空間も活用し、オフィスと住宅が混在する隣接市街地に配慮した空間を構築する。

 都から両公園の整備計画審議を諮問されている都公園審議会(会長・高梨雅明日本公園緑地協会副会長)は19年1月の中間まとめ、同2月の意見募集を経て同5月の答申を目指す。都は答申を踏まえ、設計に移行する。整備着手は五輪などの閉幕後になる見通しだ。

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