2018年11月6日火曜日

【記者手帖】被災して思うこと

北海道胆振東部地震で北海道全域が停電に陥るブラックアウトを体験し、電力の大切さを改めて実感した。固定電話は使えず、携帯電話も充電できないためバッテリーが切れたら使用不能。冷蔵庫も使えないため食料は保存できず、スーパーやコンビニも休業。自宅の共同住宅は地下タンクから電動ポンプで給水する仕組みのため、水道も停止した◆被災当日から出勤したが、気掛かりは自宅に残してきた小、中、高校生の3人の子どもたち。普段、家ではスマホやゲームに夢中で家の手伝いなどはせず、兄弟げんかばかり。一緒に遊ぶことはほとんどない。余震もさることながら、仲良く過ごせるかが心配だった◆帰宅すると、末の娘が「今日は3人でトランプやボードゲームで遊んで楽しかった」と出迎えてくれた。電力が途絶え真っ暗な中を3人で過ごし、スマホもゲームもできなかったことが良い方に転んでくれた◆地震から約2カ月。今は地震の時がうそのように毎日何度も兄弟げんかが起きている。大声で止めることにうんざりする時もあるが、日常の良さを感じている。(堀)

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