2018年12月12日水曜日

【提携紙ピックアップ】建設経済新聞(韓国)/建設現場の外国人労働者数、19年は22・8万人に

韓国の建設現場で働く外国人労働者が増加している。韓国建設産業研究院がまとめた「2019年建設業外国人労働者適正規模算定研究」報告書によると、外国人建設労働者数は、17年の約17万7000人が今年は約3万5000人増の約21万2300人。19年はさらに約1万5000人増の約22万8000人に達し、2年連続で20万人を超えるとの見通しを示している。

 日刊建設工業新聞が提携する同国の建設経済新聞が4日付で報じた。建設労働者全体に占める毎年の外国人比率をたどってみると、17年が10・1%、18年が11・1%、19年が14・1%と年々上昇する傾向にある。

 報告書によると、19年の建設労働者の需要が151万9000人であるのに対し、供給規模は161万7000人。供給規模の内訳は韓国人が138万9000人余、外国人が22万8000人であり、両方を合わせると9万7000人ほどが超過供給となる。

 報告書が示す建設労働者の需給をみると、土木分野で43万9000人の需要が見込まれるのに対し、供給量は韓国人40万1000人、外国人6万6000人の計46万7000人で、2万8000人の超過供給を予想。94万7000人の需要が見込まれる建築分野では、韓国人86万5000人、外国人14万2000人と100万7000人が供給される見込みであり、6万人余の人材が過剰となる。プラントは、13万4000人の需要に対して、韓国人12万2000人、外国人2万人と14万2000人が供給され、超過供給規模が8000人になるとする。

 職種別には、「仕事が大変な割に賃金が安い」とされる型枠工や鉄筋工に従事する人数があふれ出す見込みで、それぞれ6万人が供給され、需要に対して2万人ずつ超過供給が発生すると分析する。このうち、19年の型枠工の外国人比率は28・9%となり、近い将来30%超となることが見込まれている。鉄筋工の外国人比率も10・8%となり、1
0%を越えた。

 一方で参入障壁が高い職種は、韓国人と外国人を合わせても需要に対する供給の不足が予想される。特に熟練工需要が多いとされる溶接工と配管工は供給不足が見込まれ、それぞれ2400人、3900人の人材がさらに必要と分析している。

 研究院のナ・ギョンヨン副研究員は、「受注産業であり、非製造業である建設業の労働市場の実態を反映した人材需給政策が必要だ」と述べた上で、「韓国人労働者が市場で不足し、外国人労働者を雇用する以外に方法はない建設業固有の特性を検討しなければならない」と強調する。

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