2019年12月6日金曜日

【回転窓】生産緑地に期待

週末などに家庭菜園を楽しんでいる方は多いのではないか。慣れない手つきで畑を耕し種や苗を植える。肥料や水をあげていると想像以上に野菜が育ち、食卓に彩りを添えることができる▼都心から少し離れて住んでいると周りには畑が目立つ。多くは生産緑地だ。都市部の農地を計画的に保全しようと生産緑地制度が設けられた。指定後30年を経過すると、市町村に買い取りを申し出ることができる▼2022年には多くが指定から30年を迎えるため、今後を懸念する向きもある。政府は対象の緩和や市街化区域内の生産緑地の賃貸をやりやすくする仕組みを導入。有効活用への模索も始まっている▼都心部から少し離れた丘陵地には体験型農園などが多くある。都会に近い田舎がコンセプトで、保育園向けの農業里山体験プログラムや地方都市との連携イベントなどを開くところも多い▼農業体験とセットにした民泊というアイデアもあると聞く。古民家を移築するなどして日本の原風景に関心を持つ外国人をターゲットに見据える。交流が生まれれば地域も元気になるはず。都市にある農地はさまざまな可能性を秘めている。

【「取引先よ、これが見積りだ」】前田建設「ファンタジー営業部」、高杉真宙さん主演で映画に

 前田建設がホームページで公開しているコンテンツ「前田建設ファンタジー営業部」を題材にした実写映画が2020年1月31日から全国ロードショーされる。

 キャッチコピーは「取引先よ、これが見積りだ。」。ファンタジーの世界に登場する構造物を実現するため、ゼネコン社員が奮闘する姿を描いた。若手俳優の高杉真宙さんが主演。上地雄輔さんや岸井ゆきのさん、小木博明さんらが出演する。監督は英勉氏。

 前田建設ファンタジー営業部は建設業のPRを目的に2003年、有志の若手社員によるボトムアップ活動として始まった。大手検索サイトで紹介されて注目が高まり、04年に書籍化、13年には舞台化された。

 映画の舞台は03年。バブル崩壊後の建設業界である日、ゼネコンの広報グループ長が「アニメに登場する構造物を実際に建設できるか検証するウェブ連載をしよう!」と提案。このプロジェクトに巻き込まれた若手社員・土井航は試行錯誤しながら設計図を出し、工期を設定し、見積書を完成させて架空のプロジェクトに立ち向かう。

【長期滞在の足がかりに】竹中工務店やJAXA、宇宙空間での野菜の袋栽培技術を確認

 竹中工務店と宇宙航空研究開発機構(JAXA)、キリンホールディングス、千葉大学、東京理科大学スペース・コロニー研究センターの5者は、宇宙空間での食糧確保に向けた研究を実施し、野菜を袋栽培する技術が実現可能と確認した。

 食糧確保の方法として主に水耕栽培が想定されている宇宙空間で、水耕栽培ができなくなった場合のバックアップとして活用できる。

 JAXAの宇宙探査イノベーションハブに採択された「袋型培養技術を活用した病害虫フリーでかつ緊急時バックアップも可能な農場システムの研究」として産学官で実施した。今後は袋型培養技術を活用した宇宙農場システムを長期滞在を可能にする要素技術として、JAXAや米航空宇宙局(NASA)などへの提案に役立てていく。

 宇宙空間に長期滞在する場合の食糧確保の方法として主流となっている水耕栽培が、菌の繁殖などで不可能になった場合のバックアップとして袋型培養技術の実現可能性を研究した。宇宙空間の低圧環境下での栽培を想定してレタス、ジャガイモの種イモ、ダイズ苗を対象に試験を実施。小規模な密閉状態の袋の中で植物体を増殖でき、栄養成分も適切なことを確認した。

 低圧環境下での袋型培養技術の研究に合わせ、同技術を使った農場システム構築が実現可能なことを確認した。農場の栽培設備は常圧になるまで加圧する必要がないため、農場建設に使う構造体を簡素化でき、建設資材を低減できるなどのメリットも見込まれる。月面の空洞を活用した月面農場のモデルイメージも作成した。イメージでは30人程度が生活する居住エリアと、水耕栽培と袋栽培ができる栽培エリアなどで構成する。

【五輪後に岡山県真庭市へ移築】三菱地所、東京・晴海にCLT展示施設群を整備

 三菱地所がCLT(直交集成板)の魅力を発信する拠点として東京都中央区に建設していた展示施設群「CLT PARK HARUMI」が完成した。

 施設全体で岡山県真庭市産のCLTを680立方メートル使用。木材の特性を生かした特徴的な形状の施設群には、グーグルが運営するデジタル技術の学習施設のほか、教育とエンターテインメントを融合させたコミュニティースペースなどが入る。

 施設群の所在地は晴海3の2の15。パビリオン棟(S・CLT造平屋601平方メートル)と屋内展示棟(CLT造2階建て延べ985平方メートル)、展示別棟(S造平屋44平方メートル)で構成される。パビリオン棟ではCLTパネルの新たな活用法として、梁の一部分にCLTを導入し、S・CLTの混合構造の可能性を提案している。屋内展示棟では軒や階段に木組み細工を施し、木のぬくもりを感じられるデザインとした。

 設計監理を三菱地所設計、デザイン監修は隈研吾建築都市設計事務所が担当。三菱地所ホームが施工した。

 施設群は12月14日に開業予定。2020年東京五輪・パラリンピックの終了後、来秋には建物を解体し、真庭市の国立公園蒜山(ひるぜん)内に移築する。観光と芸術・文化の発信拠点として蒜山高原一帯の新たなランドマークとして生まれ変わる。

5日行われた内覧会には三菱地所の吉田淳一社長、隈研吾氏、真庭市の太田昇市長らが出席。吉田社長は「防災や地方創生の観点からも木材の活用は大切だ。今後も積極的に使いたい」とあいさつ。隈氏は「木材の新時代を迎える中、その中核を担う素材がCLTだ。CLTの新しさを体感できる施設にするために尽力した」、太田市長は「移築後はわたしたちの手で大切に管理したい」と述べた。

 解体後の跡地には三菱地所が複合ビルを建設する。計画によると、複合ビルはホテルや店舗が入る「ホテル棟」(地下1階地上10階建て)と、事務所や店舗が入る「事務所棟」(同地上20階建て)の2棟構成。総延べ床面積は約5・2万平方メートルの規模となる。21年にも着工し、23年度の完成を見込む。

2019年12月5日木曜日

【2026年開業へ年度内にも着工】中野駅西側南北通路・橋上駅舎整備、JR東らが施行協定締結へ

新しい中野駅舎などの外観イメージ
 JR東日本と東京メトロは、中野駅(東京都中野区)の西側南北通路・橋上駅舎と駅ビルの本体工事で発注手続きを近く開始する。東京・中野区を加えた3者で今月中旬に施行協定を結ぶ。東京メトロが一部発注する設備工事を除きJR東が事業主体となり、年度末にも着工する。2026年12月の南北通路と橋上駅舎の開業、28年3月の駅ビルの完成を目指す。

【収容2万人、2023年春の供用めざす】盛岡南公園野球場整備PFI、優先交渉権者に清水建設ら6社グループ

新球場の完成イメージ(提供:清水建設グループ)
盛岡市はPFIのBTO(建設・移管・運営)方式で進める盛岡南公園野球場整備事業の民間事業者を決める公募型プロポーザルで、優先交渉権者に清水建設を代表企業とする企業グループを選定した。2020年3月に開かれる定例市議会で承認されれば、同4月から設計・工事に着手。23年3月の工事完成、同4月の供用開始を目指す。

 清水建設を代表企業とする企業グループには構成企業として久慈設計や菱和建設、フクシ・エンタープライズ、日本体育施設、第一商事の5社が参画。協力企業として環境デザイン研究所が名を連ねる。

 建設地は永井7の16の2ほか。清水建設グループの提案によると、野球場には観客席2万席(内野1万2000席、外野8000席)を設置。グラウンド内に張る芝生は内野と外野の両方とも人工芝とする。ホームベースから両翼までの距離は100メートル、中堅までの距離は122メートルを確保する。全面フルカラーLEDの大型映像装置を兼ねたスコアボードも設置。プロ野球1軍の公式試合の誘致・開催を目指す。

【難局乗り越えたビッグプロジェクト】国際コンペから7年半、国立競技場が曲折経て完成

 当初計画の白紙撤回など、実現が危ぶまれるほどの難局を乗り越え、新しい「国立競技場」(東京都新宿区、渋谷区)が3年の工期を経て11月30日に完成した。

 世界からデザイン案を募る国際コンペの開催決定から約7年半。その間、業界内では設計や施工の発注方法で注文合戦が繰り広げられ、日本全体でデザインや建設コストを巡る激論が巻き起こった。近年まれに見るビッグプロジェクトの完成までの道のりを振り返る。

 「元気がないと言われている日本が世界中の英知を結集してこれだけの競技場を造るというメッセージを発信したい」。2012年7月、国際コンペ開催を前に審査委員長を務めた建築家の安藤忠雄氏はそう期待を語った。最優秀賞は英国の建築家、ザハ・ハディド氏が代表を務める建築設計事務所の提案作品に。完成イメージ図を見た誰もが、橋梁のようなアーチ状の主架構で構成する流線形のデザインに目を奪われた。

 コンペ開催の発表直後から発注方法への要望は相次いだ。日本建設業連合会(日建連)は「デザインビルド(DB)方式」など施工上の技術やノウハウを設計に反映できる発注方式を採用するよう、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)に要望。日本電設工業協会(電設協)や日本空調衛生工事業協会(日空衛)が設備工事の分離発注を求める動きもあった。



 JSCは設計と施工を分離発注する方針を当初から崩さず、13年5月には基本計画に当たる「フレームワーク設計」を日建設計・梓設計・日本設計・アラップ(オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッド)JVに委託。実質的な設計作業がスタートした。

 一方、ザハ氏のデザインには異論が噴出した。その先頭に立った建築家の槇文彦氏は、同10月のシンポジウムで「スケールの巨大さに驚愕(きょうがく)した。施設のプログラムやコンペの募集要項に問題がある」と指摘。日本建築士会連合会(士会連合会)など建築設計団体も施設の機能や規模を再検討するよう関係機関に要望し、多くの建築関係者が槇氏の主張に同調した。

 設計作業が進行するにつれ、建設コストの問題も急浮上した。フレームワーク設計段階で約3000億円という試算が明らかになると、基本設計では規模を縮小し1625億円に圧縮。既存競技場の解体工事の入札も難航を極め、不調や落札者との契約取りやめで入札回数は3度に及んだ。

 JSCは本体工事の施工者選定で、あらかじめ施工予定者を決めて実施設計段階から参加させる「アーリー・コントラクター・インボルブメント(ECI)方式」を採用。難易度の高い工事への対応に加え、コスト抑制や工期短縮につながる工法・仕様の検討が進むよう工夫した。14年10月には施工予定者に大成建設(スタンド工区)と竹中工務店(屋根工区)を選定し、実施設計への技術協力業務で最初の契約を結んだ。

 しかし苦難はまたもやってくる。本体着工前に総工費が2520億円に膨らむことが分かると、巨額の建設費への批判が殺到。15年7月に安倍晋三首相が「現在の計画を白紙に戻す」と表明する事態に発展した。

 仕切り直しの設計者、施工者選定は、工期短縮が至上命令となった。DB方式が有力視されていたことに士会連合会ら建築設計団体は懸念を表明。それまで設計を担当した設計事務所JVを再招集した上で、設計施工分離方式を採用するよう訴えた。

 結果的にJSCは同9月、設計・施工を一貫して担う事業者を選ぶ公募型プロポーザル手続きに入る。事業者がまず設計に着手し、交渉を経て施工契約を結ぶ「設計交渉・施工タイプ」を導入した。公募時に工期とコストの上限も設定。工期縮減策の実現性の高さが決め手となり、同12月に大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVが優先交渉権を勝ち取った。
国立競技場の内部(提供:JSC)
 16年12月の本体着工以降、36カ月の工期内に延べ約150万人の作業員が従事し、ピーク時は1日当たり約2800人に達した。設計段階から施工方法を綿密に検討し、工場生産のプレキャスト(PCa)部材を多用。工区を細分化し、同じ工程を繰り返すことで作業員の習熟度を高めた。

 鉄骨と木材を組み合わせたハイブリッド構造を採用した屋根の取り付けは「最難関」(今泉柔剛JSC理事・新国立競技場設置本部長)とされ、事前に実寸大の部材を使った施工検証も行われた。多くの関係者の熱意と努力で全工程は当初の予定通りに進行した。

 竣工・引き渡しを完了し、JSCの大東和美理事長は「生まれ変わった国立競技場を最大限活用しながら、わが国のスポーツ界のさらなる発展に貢献するとともに、国民に開かれた親しみやすいスタジアムとなるよう誠心誠意努める」とコメントを発表した。

 これからは20年東京五輪・パラリンピック以降の競技場の運営計画に焦点が移る。運営権は民間事業者に売却する方針だが、民営化計画の策定は大会後まで先送りに。球技専用とする従来方針を見直し、陸上トラックを存続させる案も浮上している。国立競技場を巡る動向は、今後も国民と建設関係者の注目を集めることになりそうだ。

2019年12月4日水曜日

【WorldWide】Two New Symbols of Tokyo Open on the Same Day

Two New Symbols of Tokyo Open on the Same Day New landmarks of Tokyo were born on November 1 in Ikebukuro and Shibuya. Shibuya Scramble Square and Hareza Ikebukuro are expected to become new destinations in Tokyo.


Shibuya Scramble Square East Tower was developed by Tokyu, JR East and Tokyo Metro. The opening ceremony was held with attendance of Mayor of Shibuya Ken Hasebe and other guests. President of the operating company Noriaki Takahide said that the opening of the building would contribute to improvement of accessibility of the area, strengthened disaster resistance, and stronger international competitiveness. The rooftop will be observatory facility called Shibuya Sky offering a 360-degree view of the area.


47-story skyscraper is the tallest building in the area with 230 meter in hight with total 181,000m2 floor. The building was designed by Kengo Kuma, SANAA, Nikken Sekkei etc. Contractors are Tokyu Constrution and Taisei.


Hareza Ikebukuro is a multi-purpose building with a 1,300-seat hall, movie theaters, and offices which is developed jointly by Toshima-ku and the private sector. At the ceremony, Mayor Takano said, “the new era of Toshima has started. We will create a world-renowned international culture base.” Yuriko Koike, Governor of Tokyo, said, “Ikebukuro is getting more and more attention. I am confident that it will be an exciting area for Tokyo residents.” The 80,000m2 hall and complex were designed and constructed by Kajima. 

(2019/11/05)

【WorldWide】Space One and Shimizu Begin Construction of Rocket Launch Facility in Wakayama Prefecture

Image provided by Space One
Tokyo-based satellite launch company Space One held a groundbreaking ceremony on November 16 to construct the nation’s first rocket-launch facility owned by a private company in Kushimoto-cho, Wakayama Prefecture. Shimizu Corporation has been commissioned to build the facility. Executives of relevant companies including President Kazuyuki Inoue of Shimizu Corporation and Governor of Wakayama Prefecture Yoshinobu Nisaka attended the ceremony.


“Shimizu is participating not only as a contractor but also as a business operator, and we have high expectations from both inside and outside Japan. We would like to do our best for the successful launch by the private sector." said Mr. Inoue after the ceremony.


In addition to Shimizu Corporation, Space One's shareholders include Canon Electronics, IHI AEROSPACE and, Development Bank of Japan.


The rocket launch complex will be named “Spaceport Kii”. The basic design of the first rocket will be completed by the end of this year and a test will begin next year. The first aircraft launch is expected be in 2021.


Chairman of IHI Tamotsu Saito said “we aim to launch many cost-competitive rockets. It is expected to expand satellite businesses such as infrastructure inspections and traffic surveys.”

(2019/11/19)

【WorldWide】Tokyo’s One of Largest Multi-Purpose Complex Ariake Garden to Open in April 2020

Sumitomo Realty & Development revealed November 27 the details of one of the largest developments in Tokyo in decades. The 11 ha “Ariake Garden” will have multiple buildings of total 330,000 m2 floor space with an opening slated in April 2020. “We hope the project would revitalize the Tokyo Bay area,” an executive of the developer said to the press.

The development consists of seven buildings; two commercial buildings, a hotel, a theater and three high rise condominiums. The 100,000 m2 shopping mall of 200 retail shops and restaurants will open coming April and the 28,000m2 theater in May. The hotel building will have 749 rooms and a spa. Maeda Corporation is constructing the commercial and apartment buildings and Takenaka Corp is responsible for construction of the hotel and the theater.

According to the developer, Ariake has high potential as its population is growing. The project has been designated as the national strategic special zone since 2016. 

(2019/11/28)

【WorldWide】New National Stadium Set to Open Ahead of 2020 Tokyo Olympic Games

The new national stadium has been completed by a group of contractors, Taisei Corp., Azusa Sekkei Co. and Kengo Kuma and Associates after three years of construction which begun in December 2016. 

The project owner Japan Sports Council will hold an opening event on December 21. The Emperor’s Cup Japan Soccer Championship final on January 1, 2020 will be the first official event to take place at the venue.

“It was a great responsibility to complete the project as it attracted the attention of people. We are pleased to announce its completion as a member of the contractors. We hope that the stadium, in harmony with the surrounding greenery, would become a beloved place where people in Japan and around the world interact with each other and would contribute to development of the sports and culture in Japan,” said Chairman of Taisei Takashi Yamauchi.

The Tokyo Organizing Committee of the Olympic and Paralympic Games will undertake the temporary overlay work at the stadium in preparation for the Olympic Games starting on July 24, 2020.

 (2019/12/02)

【回転窓】COP25開幕

紅葉が都内でも見頃を迎えている。モミジやケヤキ、イチョウなどが色づき、美しいコントラストを織りなしている▼今年は例年に比べ、紅葉の時期が遅かった。気象庁の「秋(9~11月)の天候」によると、日本列島は暖かい高気圧に覆われやすかったため、全国的に気温が高く、特に東・西日本は1946年の統計開始以来、最も高かったという▼降雨量は台風15号や19号などの影響で北・東日本で多く、仙台や白河(福島県)、秩父(埼玉県)、館山(千葉県)の4地点は3カ月の降水量で過去最高を更新した。毎年のように過去最高という言葉を聞くと、異常気象は既に“異常”ではなくなっているのかもしれない▼2日、スペインで国連気象変動枠組み条約締約国会議(COP25)が開幕した。15年に採択された「パリ協定」では産業革命以来の気温上昇を2度未満にとどめ、できれば1・5度以下に抑えるとした。COP25ではその対策の上積み策を議論する▼ただ、米国がパリ協定を離脱するなど、各国の足並みはそろっていない。国任せで温暖化防止対策ができないのであれば、個人ができることからやるしかない。

【JR東日本が新駅の概要公表】高輪ゲートウェイ駅(東京都港区)、駅の未来の姿示す

高輪ゲートウェイ駅の全景(JR東日本提供)
JR東日本は3日、山手線・京浜東北線の田町~品川間に2020年春開業する「高輪ゲートウェイ駅」(東京都港区)の概要を発表した。膜屋根や東北の木材の採用など環境保全技術を駆使した駅「エコステ」とするとともに、4街区延べ約85万平方メートルの施設整備を計画する「品川開発プロジェクト」の玄関口として最新のサービス設備を導入し、ロボット技術の実証実験なども行う。

 駅は隈研吾氏がデザインアーキテクトを務めている。折り紙をイメージした障子のような大屋根、吹き抜けや大きなガラス面が特徴。駅と街の一体感を意識した空間にする。屋根は熱反射率が高く膜タイプで、内部の温度の上昇を抑制するとともに光を透過させ、日中の照明に用いる電力を減らす。

 福島県古殿町、宮城県石巻市など国産木材をコンコースに採用し、木材の量に応じた東京都港区の二酸化炭素固定認証(みなとモデル)を受ける。東京方面の屋根は太陽光パネル、線路脇に小型風力発電機を設置し、山手線の線路脇と道路と境界を緑化する。

高輪ゲートウェイ駅の構内(JR東日本提供)
構内には人工知能(AI)を活用した案内、警備、清掃、広告、移動支援などの各タイプのロボットを稼働させる。ICカードのタッチ部分の形状を改良し、デンソーウェーブのQRコードを読み取れる新しい自動改札機を導入する。3日に東京都内で会見した深澤祐二社長は「未来の駅を想像できる新しい技術をできるだけたくさん導入する」と意欲を示した。

 駅の開業に合わせて駅前の特設会場にパビリオンなどを設け、移動支援モビリティに試乗できたり、幻想的な映像を提供したりする「高輪ゲートウェイフェスト」を開催する。建築家の永山祐子氏が協力している。

【渋谷駅前に5日開業】東急プラザ渋谷(東京都渋谷区)、コンセプトは『大人をたのしめる渋谷へ』

 東急不動産は「東急プラザ渋谷」(東京都渋谷区)の内覧会を3日に開いた。健康や美容など大人の関心が高いジャンルを中心とした69店舗で構成。若者の街というイメージが強い渋谷から新たなライフスタイルを発信する。5日に開業する。

 東急プラザ渋谷は、10月に竣工した複合施設「渋谷フクラス」(道玄坂1の2の3)の地上2~8階と17、18階に入る。5階にはソフトバンクロボティクス(東京都港区、冨澤文秀社長兼最高経営責任者)が手掛けるカフェ「Pepper PARLOR」などを設ける。屋上階にはスクランブル交差点を中心に渋谷の街が一望できる「SHIBU NIWA」を設置する。9~16階はオフィスフロアとなる。

 内覧会の冒頭、東急プラザ渋谷の長尾康宏総支配人は「施設のコンセプトは『大人をたのしめる渋谷へ』。多くの方に足を運んでもらい、渋谷の多様性に厚みを加えていきたい」と話した。

 東急プラザ渋谷の店舗面積は約8250平方メートル。内装工事などは乃村工芸社が手掛けた。渋谷フクラスの規模は地下4階地上18階建て延べ5万8970万平方メートル。設計と施工は清水建設、デザインアーキテクトは手塚建築研究所、マスターアーキテクトは日建設計が担当した。

【各地で活躍、女性マスター】19年度建設マスター、女性は9職種11人に称号

 2019年度の「優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)」と「青年優秀施工者土地・建設産業局長顕彰(建設ジュニアマスター)」で、550人を超える建設職人が新たに「マスター」の称号を得た。このうち女性は9職種11人(マスター5人、ジュニアマスター6人)。各地で活躍する「女性マスター」のうち、アンケートに回答した10人を紹介する。

 《建設マスター》



□土工・倉澤久美さん、青紀土木(岩手県)□

 現場の管理全般に従事。発注者が納得するものを作り、地域住民から「青紀土木さんいい仕事してるね」と思われたい。入社前アルバイトで携わった現場では泥だらけになりながらも、やるべき仕事がある充実した毎日だった。自分が納得できる仕事をしたいと、きょうも現場に向かう。(くらさわ・くみ)



□造園工・宮田美恵さん、群馬緑化(群馬県)□

 現場監督や設計監理、樹木の調査診断治療にも携わる。公園建設工事で現場前に住む1歳児が毎日窓から応援してくれ、竣工時には歩けるようになり遊んでもらえた。造園業は完成時が出発点。年月を経ても利用者に喜ばれているとうれしい。今後もさらなる努力を続けられるよう勉強したい。(みやた・よしえ)



 □防水工・豊田慈さん、マサル(東京都)□

 新築現場のシーリング防水工事で職長と部下の育成に従事。手順・工程に沿った迅速で確実な作業をモットーに、明るいあいさつと、清潔感ある身だしなみを心掛ける。仕事を通じて出会った方々への感謝を忘れず、今後も技術と管理能力のさらなる向上を目指し、若手の育成に取り組む。(とよだ・めぐむ)




 □屋根工・濱永章子さん、浜永建材店(大分県)□

 「お客さまのためになろう」との気持ちをモットーに、20年後、30年後も喜ばれる施工をする。神社仏閣の屋根の勉強を通じ、1400年以上続く瓦の歴史にひかれた。後世の人にも伝えていきたいと常に思っている。屋根業界の仲間を増やし、国民が安心安全な建物に住める屋根の普及に努めたい。(はまなが・しょうこ)



 □建設機械運転工・楠元英美さん、大啓建設(鹿児島県)□

 クレーンオペレーターとして現場に従事。建屋やトンネルの中で重機を移動したり据え付けしたりする作業や、ブームを伸縮させながらの仕事を終わった時、「よくできました」との言葉はうれしい。支えてくれた多くの方々に感謝し「誇りを持ってこれからもクレーン一筋、頑張ります」。(くすもと・ひでみ)

 《建設ジュニアマスター》



□塗装工・瀧野由美子さん、呉光塗装(千葉県)□

 「備えが大切、willが大切」を念頭に置き仕事に励む。目標を達成することの大切さはもちろん、達成するまでのプロセスがより重要で「備え(=段取り)」を重視する。今後も常に向上心を持ち、知識や技術と技能を高め、お客さまに満足いただける工事や提案を提供できるようにまい進したい。(たきの・ゆみこ)



 □電気工・石黒加奈さん、モンヤ電気(静岡県)□

 電気工事の相談者に対し分かりやすい説明を心掛け、不安を減らし安心いただけるよう努めている。同じ現場はなく発生する問題もさまざま。解決に向け前向きに取り組むことを大事にしている。受賞はうれしいけど「正直まだまだです」。日々精進し電気工事業界に少しでも貢献していきたい。(いしぐろ・かな)



□鉄筋工・中村奈々さん、岩田(大阪府)□

 職長として現場施工に携わる。作業終了後の片付けの徹底がモットー。翌日仕事が気持ち良くできるよう、他の業者が困らないようにと心を配る。受賞を機に「もっと頑張らないといけない」と気を引き締める。信頼を得て多くの現場を任せてもらえるよう勉強し、努力して成長していきたい。(なかむら・なな)



 □消防施設工・遠藤(並里)麻依さん、神防社(兵庫県)□

 消防設備の施工管理に従事。責任を持ち何事も後戻りがないよう確認し、余裕を持って仕事ができるよう少し先を見て行動する。始めから簡単なことはなく、難しいことも諦めずに一生懸命取り組んできた。支えてくれた人たちへの感謝を忘れず、今後は助けてあげられる側になっていきたい。(えんどう〈なみさと〉・まい)



 □電気工・幸地真紀さん、紫電舎(沖縄県)□

 「できない言い訳を考えるより、できる方法を考える」を日々心掛ける。新石垣空港の受配電設備設置工事では現場代理人として従事。受電した時の感動は忘れられず、息子に自慢できる仕事ができた。今の自分に満足せず、さらなる技術の向上と後進の指導育成、技術の継承に尽力したい。(こうち・まき)

2019年12月3日火曜日

【回転窓】土地活用はアイデア次第

千葉県船橋市にあった「船橋ヘルスセンター」。東京近郊に住み年齢が50歳以上の方であれば、行ったことがあるのでは▼施設には浴場やボウリング場、宴会場などがあった。特に海水プールが有名で1960年代には多くの人でにぎわった▼ただ70年代に入るとレジャーの多様化で来場者数が減り、地盤沈下の抑制を理由に温泉やガスのくみ上げが禁止されたことで1977年5月、閉園に追い込まれた▼大規模な施設も時代の流れとともに、かつてのようなにぎわいを失い再開発という運命をたどるケースは多い。大津市にあった競輪場は売り上げ低迷を理由に2011年3月廃止された。土地の面積が大きく、既存施設の解体・撤去費用も多額なことから、跡地利用は進んでいなかった。ただ市は民間事業を公募し、土地を長期間貸し付ける方法で大型商業施設などの誘致に成功した。市が受け取る土地の貸付料は年間8400万円で、越直美市長は「財政効果もあり、新しい官民連携の形」と胸を張る▼にぎわいの創出はアイデア次第。ちなみに船橋ヘルスセンターの跡地には今、ららぽーとTOKYO-BAYが建っている。

【首都高小松川JCTが開通】中環・埼玉方面と7号・千葉方面のネットワーク機能強化

 首都高速道路の「小松川JCT」(東京都江戸川区)が1日開通した。中央環状線の埼玉方面と7号小松川線の千葉方面が直接つながり、環状線のネットワーク機能がさらに強化された。

 7号線の東京方面から中環の埼玉方面へ、首都高速湾岸線方面に行く中環から7号線の千葉方面へそれぞれ乗り入れられる。JCTの整備に伴い、中環の埼玉方面へ合流する「中環小松川入り口」を新設し、小松川出口の位置を変更した。

 工事着手は2007年4月1日。工事予算は400億円。既存の橋脚を外側に張り出させたり、増築・改築したりした。

 供用中の中環の真下に位置する1級河川の荒川と中川に挟まれた中堤防の限られたスペースで桁の組み立てや架設作業などを実施。関係機関と調整し、大規模な航行・通行規制も行ってきた。

【札幌ドーム周辺にオリンピックパーク】札幌市、2030年冬季五輪招致の対応状況報告

札幌市は市議会冬季オリンピック・パラリンピック招致調査特別委員会を11月29日に開き、2030年大会招致に向けた対応状況を報告した。

 競技会場については、アイスホッケー・パラアイスホッケーの会場を新設する新月寒体育館と真駒内公園屋内競技場に変更し、真駒内公園屋内競技場は改修に向け、今後、北海道と協議する方針。メダルセレモニーなどを行うオリンピックパークを札幌ドーム周辺に整備することを検討している。

 会場配置計画の検討状況を見ると、7月時点ではスポーツ交流施設コミュニティードーム「つどーむ」を使用する計画だったアイスホッケー・パラアイスホッケーは札幌ドーム周辺で建て替えを計画している新月寒体育館と真駒内公園屋内競技場に、新月寒体育館と真駒内公園屋内競技場で開催する計画だったフィギュアスケート・ショートトラックは「つどーむ」に会場を変更。真駒内公園屋内競技場は北海道が所有するため、今後は改修内容について道と協議していく。

 ノルディック複合クロスカントリーのコースは、競技団体からジャンプ会場付近にしてほしいとの要望を受け、既存野球場や陸上競技場の観客席が活用できる円山総合運動場の敷地内に仮設コースを整備する計画。ジャンプ会場は、大倉山ジャンプ競技場にノーマルヒルを併設し、ジャンプ会場を一体化することを検討している。

 各競技のメダリストへのメダル授与セレモニーに使用するメダルプラザは、開閉会式会場やアイスホッケー会場、スポンサーパビリオン、オリンピックスーパーストア、レストランなどと一体的に札幌ドーム周辺に整備し、オリンピックパークとして運営することを検討している。

 大会運営費など組織委員会予算は2300億円で、うち仮設施設費は600億円と試算。施設整備費(本設費用)は800億~1400億円で、このうち市負担額は400億~600億円(633億円)を見込む。

 今後は22年の国際オリンピック委員会(IOC)総会で開催都市が決定することを見込み、施設配置計画や財政計画を20年の東京五輪後をめどにまとめ、20年度中に招致委員会を設立し、IOCとの対話を継続することとしている。

【一生懸命作りました!!】清水建設名古屋支店、名古屋市内で木工教室開く

 清水建設名古屋支店は、名古屋市千種区の椙山女学園大学付属小学校で11月30日に木工教室を開催した。1~6年生の子どもと保護者の約60人が参加。大工道具箱づくりを体験した。

 同小で木工教室を開くのは昨年に続き2回目。木育に関する出前講座・モノづくり体験会として、PTAの「椙小パパの会」の主催で実施した。名古屋支店から宮森勇夫建築営業第三部営業部長ら7人、本社東京木工場から和田昌樹木工場長ら4人の計11人が小学校を訪問。

 和田工場長が「慌てずにゆっくり作ってください」とあいさつした後、担当者が紙芝居で木や森の役割や大切さを分かりやすく説明した。間引きや枝打ちを行うことで丈夫な山ができ、二酸化炭素を取り込む木は環境の循環に貢献。室内の木は湿気が多い時や乾燥時に「水を吸ったり吐いたり、木は呼吸しています」と話し「木のぬくもりを感じてほしい」と子どもたちに呼び掛けた。その後、道具箱作りに使う差し金やキリ、げんのうの使い方、作成手順の説明を受け、子どもたちは親と一緒に道具箱作りを楽しんだ。

【地元神社とコラボレーション】川田工業、北九州市で橋桁架設イベント開く

 九州地方整備局が整備を進める国道3号黒崎バイパス春の町跨線橋の工事現場(北九州市八幡東区東田)で、上部工工事を施工する川田工業と地元の豊山八幡神社がコラボレーションした橋桁の架設イベント「かける北九州」が11月30日に開かれた。

 地域住民らが願いを込めて書いた絵馬を納めた橋桁を都市高速道路の直上で架設。参加者らは鋼製橋桁の落とし込み架設の様子を実況中継を見聞きしながら見守り、地域に橋が架かる瞬間の感動を共有した。

 イベントには地域住民ら約300人が参加。冒頭、同工事作業所の寺口智所長は「この橋桁を安全かつ確実に架けるために、十分な計画と準備をしてきた。この工事が無事終わることを皆さんに願っていただけたら心強い。皆さんの願いと共に橋桁を頑張って架けたい」とあいさつした。

 引き続き、豊山八幡神社の波多野隆英禰宜(ねぎ)が神事を行い、参加者らが絵馬にかけた願いの成就と工事の安全を祈願した。神事の後、同16日に行われたプレイベントの参加者が書いた絵馬と当日の参加者が書いた絵馬374点を木箱に納め工事関係者が橋桁の内部に入れた。

 引き続きツタワルドボク代表理事の片山英資会長と同社鋼構造事業部橋梁営業部の児島哲朗西日本担当部長が、大型ビジョンに映し出されるドローンからの映像や作業中の橋脚からの映像を見ながら架設作業の様子を解説。

 参加者らは1250トンクローラークレーンがつり上げ重量250トン、支間長62メートルの大ブロック桁をつり上げる地切りから定位置に移動させるまでの約1時間30分、大型ビジョンと実際の橋を見比べ、写真や動画を撮るなどしながら作業を見守った。橋桁を固定する一つ目のボルトが定位置に入れられると参加者からは大きな拍手が湧き起こった。

【記者手帖】誠実さが一番

記者の仕事は情報を正確に伝えることが第一だが、うまい文章を書く以前に相手の話をしっかりと聞き理解する必要がある。時には相手にとって好ましくない話も聞かなければならない。邪険に扱われることもあるが、そんな時こそ誠実に向き合うことが必要になる◆先日、町長インタビューである町を訪れた。以前に専門紙の取材で意図しない記事が掲載されたとのことで、当初は警戒され渋々受けてもらった。だが当日は気さくに話が聞け、取材時間は予定を大幅に超えた◆インタビューが終わり、取材を調整してくれた副町長から丁寧なあいさつを受けた。その時「建設業のことはあまり知らない」と言いながら、地元高知の企業の話をひねり出してくれた。たまたまその企業を取材した経験があり、その時の話で少し盛り上がった◆後日、副町長からはがきが送られてきた。取材に対する心のこもったお礼が、人柄を表すような達筆で記されていた。高知県出身者は私の中で「誠実で温かい人柄」とインプットされた。取材に応じてくれた町長の記者に対する印象も、良いものに書き換えられていればいいのだが。(堀)

2019年12月2日月曜日

【回転窓】現場も運転もご安全に

運転免許センターの更新講習を受けた時、担当者が交通安全の徹底を繰り返し呼び掛けていた。今年の交通事故死者数が16年連続で全国最多だった県を上回ってしまったのに加えて、12月は毎年交通事故が増える傾向にあるためという▼交通事故の死者は高齢者が特に多いそう。半数以上が歩行中の事故で、ドライバーには右側から横断してくる高齢者に気を配るよう注意喚起していた。「くれぐれも安全運転で」。担当者はそう繰り返して講習を締めくくった▼東京労働局の「令和元年度年末・年始Safe Work推進強調期間」が1日に始まった。パトロールを行ったり、事業場の安全宣言活動を促したりする。企業の経営トップにも労働災害の防止を依頼する▼建設業には墜落・転落災害の防止とともに、相次いでいる火災の対策強化を要請中。「集中して労働災害対策を進めたい」。先月に東京都内をパトロールした土田浩史東京労働局長は、無災害を続けている現場の担当者にも対策の強化を申し入れた▼さあ師走。何かと公私のあわただしさが増す時期である。現場作業はもちろん車両の運転もどうぞご安全に。

【来年6月から順次開業、博物館やスポーツ施設など】ブリヂストン、東京都小平市にイノベーションパーク

 ブリヂストンは11月29日、東京都小平市に複合エリア「ブリヂストンイノベーションパーク」を開設すると発表した。博物館、スポーツ施設など4施設で構成する。2020年6月から順次オープンする。

 開設するのは▽ブリヂストンイノベーションギャラリー▽ビーイノベーション▽ビーモビリティ▽ブリヂストンエイエイチエルアリーナ-の4施設。ブリヂストンイノベーションギャラリーは「企業博物館」として、これまでの歩みや事業活動、将来の活動内容を紹介する。2020年6月の開所を予定する。

 ビーイノベーションには社内外の交流を促進する機能を配置。交流によって生み出されたアイデアを実車で体感、検証するテストコースとしてビーモビリティを設ける。総延べ床面積は約3・6万平方メートル。施設の設計は日建設計が担当。施工者を年内にも決め、20年1月に着工。21年11月の竣工を目指す。

 ブリヂストンエイエイチエルアリーナは、人々が交流するスポーツ施設となる。建物規模は2階建て延べ7650平方メートル。設計は大建設計が担当。施工者は未定。20年9月にも着工する。竣工予定は22年3月。

 同社は20年を「価値創造」への新たな起点と位置付けた。20年東京五輪・パラリンピックのワールドワイドパートナーとして大会を支えるとともに、同エリアを拠点にイノベーションとソリューションを全世界に発信していく方針だ。

【凜】国土交通省土地・建設産業局建設市場整備課・丹羽桃子さん

 ◇外国人材の受け入れ より良い仕組みに◇

 4月に始動した改正出入国管理法(入管法)に基づく新在留資格「特定技能外国人」制度は、建設技能者の確保・育成に関わる重要な仕組みだ。同制度の開始以前から建設分野で導入している「技能実習生」と「外国人建設就労者」を含め、外国人材の受け入れ全般を担当。「新しい制度の基礎を作る大事な時期で決めることも多い」と気を引き締める。

 「人の移動」や「移住」に関心があり、国土交通省に入省した。鉄道局や航空局、国土交通大学校などを経て7月から今の仕事に。建設業にじっくりと携わるのは初めてで「専門工事業の皆さんに教えてもらいながら、より良い仕組みにしていきたい」と話す。

 外国人材の受け入れには、適切で円滑な制度運営だけでなく、暮らしやすい環境づくりなど幅広くきめ細かな気配りも大切だ。自身も2年間の英国留学があり「言葉が分からない、生活習慣が違うなど、外国人の立場で暮らしていくことの大変さは多少分かる」という。

 留学や入省3年目に従事した総合政策局国際政策課での経験が今の仕事に生きている。建設業をもっと知るためにも「現場に足を運びたい」。

 休日は旅行や散歩でリフレッシュ。海外旅行に不可欠なパスポート(旅券)だけでなく、近所にある公園の年間“パスポート”も積極的に利用する。好奇心旺盛な性格で「いろんな所に行ってみたい」と笑顔で話す。

 (労働資材対策室課長補佐、にわ・ももこ)

【中堅世代】それぞれの建設業・241

災害が発生した時、いち早く現場へ駆けつけるのも地域建設会社の役割だ

 ◇生まれた町とともに生きる◇

 地方の建設会社で働く重松潔さん(仮名)。映画「黒部の太陽」の影響もあり、土木工事を手掛ける地元の会社に絞って就職活動した。生まれ育った町は県庁所在地に隣接していた。自然も多く、適度に栄えていたこともあり、とても気に入っている。大学までずっと地元にいたため、他の地域に就職するという選択肢はなかった。

 就職先に選んだのは地元の老舗建設会社。社長は4代目で、本社を構える県内の工事に的を絞り、堅実経営に徹している。社長は現場の繁忙期が終わった時など現場に出ている社員に声を掛けてくれ、協力会社の職人も一緒に街へ繰り出す親分肌だ。

 入社当時は地元企業の中でも安定した給料をもらっていた。これといった趣味もなく、残業代や休日出勤代も加わり、給料の大半は貯金に回すほど余裕のある生活だった。「人生で一番裕福な時」と当時を懐かしむ。

 入社5年目に同じ会社で働く女性と結婚した。ほどなく2人の子宝に恵まれた。資格の取得にも次々と挑戦。1級土木施工管理技士を取得してからは、掛け持ちで多くの現場を任された。仕事も家庭も順風満帆だった。

 生活が一変したのは2009年。政権交代の影響もあり公共事業の廃止や予算の大幅削減が現実になった。一緒に仕事をしたことのある会社の中にも廃業に追い込まれたところがあった。勤めていた会社も例外ではない。売上高がピーク時から半減。リストラこそしなかったが給料は上がらなくなり、ボーナスも出なくなった。子育てが一段落した妻はパートに出るようになった。

 そんな時、派遣会社から引き抜きの声が掛かった。資格を持つ現場技術者が好待遇を条件に、引き抜かれているという話は同僚の間でうわさになっていた。

 給料は今より2割上がる。生活はずいぶんと楽になるし、妻に苦労をかけたくもなかった。「会社が変わっても同じものづくりができる」。自問自答を繰り返したが、転職は決断できなかった。お世話になった会社への恩があったからだ。

 地元の近くには工業高校が数校あり、生徒数はこの数年で2割程度増えている。ただ建設業界に入るのは4分の1程度にとどまり、地元に残る人数も半分という。「いかに業界の待遇と働く環境を良くして、入職者を増やすか」。同僚と飲むと決まって、担い手確保の話になる。

 もうひとつ話題になるのが相次ぐ大規模自然災害だ。幸いこの町では大きな自然災害に見舞われたことはない。それでも人ごとではない。「自分たちでちゃんと対応できるのだろうか」。ニュースで流れる衝撃的な映像を見るたびに不安に襲われる。

 この町は自分たちが守る。そんな「地域の守り手」としての自負がある。お世話になった会社、育んでくれた町に恩返しをという気持ちを抱きながら、今日もものづくりの現場に向かう。

【やっぱり!マイユニホーム!!】世紀東急工業「保温性高め冬の作業を快適に」

 2015年と16年に防寒服と作業服をリニューアル。防寒服は従来のブルゾンに新たにパンツを追加した。グレーをベースにコーポレートカラーのグリーンをアクセントに取り入れた。

 夜間工事が多い道路舗装会社らしく、袖部分に反射材を取り付け、作業中の安全に気を配った。現場からの要望を踏まえて薄くて着心地が良く、保温性も高い中綿を採用。機能性にも配慮し着ぶくれしやすい冬場でも動きやすいようにした。

 作業服は1990年以来25年ぶりに一新し、夏服と冬服の2タイプを用意した。防寒服と同様に基本をグリーンとしながらも、従来のものより明るいカラーになっている。

 夏場の作業を快適にするため、夏用ズボンは吸汗性と速乾性、夏用シャツは通気性と速乾性をそれぞれ併せ持った生地を採用。冬用作業服は従来よりも生地が柔らかく、着心地の良さと機能性を両立した。

 現場で働く女性社員向けの作業服は全て特注品。誰にとっても着心地の良い1着になるよう工夫し、現場での活躍を後押ししている。

【駆け出しのころ】協和エクシオ取締役常務執行役員財務部長・樋口秀男氏

 ◇批判におくせず前進を◇

 就職活動では電機メーカー関係を中心に回っていましたが、厳しい時期でなかなか内定がもらえませんでした。10月半ばごろに大学の就職部にあった掲示板に協和電設(現協和エクシオ)の学校推薦枠の張り紙を見つけ、縁あって入社することができました。

 当時の日本電信電話公社(現NTT)からの仕事を中心に行っていたこともあり、安定している会社だという印象を受けました。しかし、入社から4年目ごろになると民営化前の電電公社が投資を控えた影響により、会社の業績が急激に悪化。余剰人員は外部の自動車工場や、新規分野の端末(電話機)販売の営業などに回されました。

 当然、事務系の管理部門も人員縮小が進められました。人事部にいた私はタイミング的に他部署に異動する時期でもあったので、回されるのなら端末販売の方がいいかなと覚悟していました。当時の上司から伝えられた異動先は経理部。経理部への異動が周囲も納得するように、商法や会計など経理に必要な知識を必死で勉強しろとげきを飛ばされ、自分もその期待に応えようと勉強しました。

 努力のかいもあり、社内では「経理のことは樋口に聞け」と言われるほどになりました。上司にはっきりと聞いたことはありませんが、経理分野の適性と合わせて、私の将来のことも考えてくれたのだとありがたく思っています。

 経理部では監査法人の会計士や国税局の調査部など、専門的な方々と対等に議論することに面白みを感じました。会計ルールなど決まった枠組みの中でも、自分の意見や考え方を主張できます。経験を積んでいろんな知識を身に付ければ、上司にも会計上こうするべきだと進言でき、他では得難い経験をさせてもらいました。

 監査法人から旧態依然とした伝票会計を採用し続けていることを指摘され、自社で会計システムを作ることになりました。最初はどう取り組めばいいかも分からず、大変苦労しました。プレッシャーとストレスで十二指腸かいようを患いながらも、何とか完成させることができました。

 新入社員には、批判する側ではなく、批判される「与党の仕事」をするようにとよく話します。批判を受けないような変革は既にどこかで行われています。批判を受ける中で人間は成長できるのだから、批判におくせず、前へ進んでもらいたいです。

 難しい時代に入っており、今のままでは会社も生き残れないかもしれません。自己の能力の限界を超えることができなくなり、組織全体が無能化するという「ピーターの法則」を反面教師としながら、どんな立場になっても、新しい仕事への意欲を常に持ち続けてほしいと思います。
入社16年目ころに撮影した息子さんたちとの一枚。
休日に子どもたちと遊ぶことが仕事の活力にもなっていた
(ひぐち・ひでお)1980年立教大学経済学部卒、協和電設入社。執行役員東海支店長や常務執行役員財務部長(現任)などを経て2019年6月から現職。東京都出身、63歳。

【大成建設JV、JSCに引き渡し】新国立競技場、五輪本番へ準備ラストスパート

11月30日、大成建設JVからJSCに引き渡された新しい国立競技場。
絵画館前のエリアではサブトラックの整備が進む
大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVが設計・施工を手掛けた「新国立競技場」(東京都新宿区、渋谷区)。2016年12月の本体着工から3年を経て完成を迎えた。

 日本スポーツ振興センター(JSC)によると、今月中旬にメディア向けの見学会と竣工式を開いた後、21日にオープニングイベントを開催。五輪イヤーの幕が開ける20年1月1日に行われる天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会の決勝戦が、生まれ変わった国立競技場のこけら落としとなる。

 竣工引き渡しに当たり、大成建設の山内隆司代表取締役会長は「国民からの注目が高いプロジェクトで責任の重さを強く感じていた。計画通り竣工を迎え共同企業体として喜ばしく思っている。緑豊かな神宮の杜と調和し、新時代のスポーツ・文化を発信するスタジアムとしてわが国や世界の人々との交流の場となり、長く愛されスポーツ文化の発展に活用されることを願っている」とのコメントを発表した。

 20年東京五輪・パラリンピックの大会本番に向け、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が仮設オーバーレイ工事をスタートさせる。契約先は競技場内部が大成建設、周辺の神宮外苑地区は電通ライブ。東京五輪は来年7月24日に開会式を迎える。

2019年11月29日金曜日

【働きやすい職場環境づくりに全力!】日建連のけんせつ小町工事チーム、登録300件突破!!

 日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)が申請を受け付けている「けんせつ小町工事チーム」の登録数が300件を突破した。

 大成建設が山形県内で進めている「日新製薬荒谷工場増築工事ステロイド棟」の現場で結成された「日新荒谷作業所けんせつ小町工事チーム」が300チーム目。28日時点で301件の登録がある。

 同チームは、定期的に「働きやすさ向上ワーキンググループ」を開催。女性目線で意見交換し、現場や事務所の快適な環境を目指している。A型バリケードをキャラクター型にするなど、第三者からの建設業界のイメージアップにも積極的に取り組んでいる。

 けんせつ小町工事チームは、女性も働きやすい職場環境の整備やPR活動などに貢献してもらおうと2014年8月に登録を始めた。日建連は、20年度から5年間に取り組む「けんせつ小町活躍推進計画」を策定。5年前に作った計画の達成状況を踏まえ、女性の「定着」「活躍」「入職」支援をさらに推進する。

【4社が100年企業の仲間入り】帝国データの周年企業調査、2020年は若築建設が130周年

 2度目となる東京五輪が開かれる2020年。建設関連各社は56年前の前回大会に引き続き、大会成功に向けて力を注いでいる。そうした中、創業や設立から節目の年を迎える企業も多い。上場企業では若築建設が1890年の設立から130周年を迎える。佐田建設は創業100周年企業の仲間入りを果たす。「新たな100年に向けたスタート」(佐田建設)など各社はさらなる成長を誓う。

続きはHP

【どう生かす、五輪レガシー】有明アーバンスポーツパーク跡地活用、都が検討本格化

 東京都は2020年東京五輪で自転車(BMX)とスケートボードの競技会場となる「有明アーバンスポーツパーク」(江東区)の跡地活用に向けた検討を具体化させる。

 五輪後の跡地の一部は、ほかの仮設スポーツ施設も移設させ、五輪のレガシー(遺産)を生かす「アーバンスポーツゾーン」として再整備する。都は施設整備や運営・維持管理を担う民間事業者を公募する方向で検討を進めている。

 同パークの所在地は有明1の7(敷地面積9・7ヘクタール)。五輪時は仮設施設としてBMXレーシング(仮設観客席5000席)、同フリースタイル(3000席)、スケートボード(7000席)の会場が設置される。都は跡地活用の想定イメージとして2区画(2・6ヘクタール、1・6ヘクタール)をアーバンスポーツゾーン、新交通ゆりかもめ有明テニスの森駅前の1区画(2・5ヘクタール)をにぎわい誘導用地と位置付けている。

 現段階の検討では五輪後に仮設観客席などを撤去した上で、大会シンボルやモニュメント、青海アーバンスポーツパーク(江東区)を会場とするスポーツクライミングや3×3バスケットボールの競技施設などを移設し、再配置する。都オリンピック・パラリンピック準備局が29日まで入札参加を受け付けている「(仮称)有明アーバンスポーツパーク基本構想検討・基本設計業務委託」を通じ、詳細を具体化させる方針だ。同委託の開札は12月17日。履行期限は20年3月24日。

 同局は「(仮称)有明アーバンスポーツパーク等運営事業に係る支援業務委託(その2)」の入札手続きも進めている。五輪後の施設運営・維持管理を民間事業者に任せることを前提に、事業者公募手続きを支援する業者を選定する。開札は12月18日。履行期限は20年3月31日。

 アーバンスポーツゾーンの整備にはPPPやPFIといった民間活力を生かす事業手法の採用を想定している。民間事業者の公募時期は未定だが、20年度以降になるとみられる。都が昨年度実施した民間の進出意欲を探るサウンディング(対話)型調査の結果も参考に、施設整備の方向性や事業者選定の公募条件を詰める。

 同調査には建設業者やデベロッパーなど26者が参加。アーバンスポーツゾーンには教育やリハビリなどのスポーツ関連施設に加え、キャンプ施設や職業体験施設を設けるアイデアが寄せられた。有明テニスの森駅前のにぎわい誘導用地には住宅や商業施設、業務施設、公共施設など幅広い提案があった。

【延長630m、横浜で空中散歩】MM21地区に都市型ロープウエー、来年度末までの開業目指す

桜木町駅舎の完成イメージ
 遊園地の企画や建設、経営などを手掛ける泉陽興業(大阪市浪速区、山田勇作社長)は、横浜市西区のみなとみらい(MM)21地区で計画している「ロープウエー整備プロジェクト」で、周辺景観や夜間照明などに配慮したデザインコンセプトを公表した。周辺施設との調和を重視しながら、横浜の都市文化を継承した夜間景観の創出を目指す。同社は横浜市と事業実施協定を締結した後、着工する予定。2020年度末までの営業開始を目指す。

 施設名称は「YOKOHAMA AIR CABIN(仮称)」。同社が整備と運営を担う。ルートはJR京浜東北根岸線の桜木町駅東口駅前広場と新港ふ頭の運河パークを結ぶ延長約630メートル。汽車道沿いの海上で、停留所は桜木町駅前(S造2階建て、ピロティ形式)と運河パーク(S造2階建て)の2カ所。支柱は地上2基(高さ約10メートル)と海上3基(高さ約40メートル)。ゴンドラは乗車定員8人で36基(全基車いす対応)構成を計画している。

 26日に開かれた市の第55回都市美対策審議会景観審査部会で、泉陽興業が明らかにした。照明計画は世界的な照明デザイナー・石井幹子さんが監修する。説明によると屋外広告物は、過度な主張を避けシンプルかつ必要最小限の情報を示すサイン計画とする。演出照明は周辺の住宅やホテルなどに配慮し、都市的交通としての落ち着いた夜間景観を目指すとしている。

 同計画は横浜市が17年10月に公募した「まちを楽しむ多彩な交通の充実」で採用された提案の一つ。完成すれば国内初の常設都市型ロープウエーになるという。