2019年1月28日月曜日

【凜】東京・荒川区防災都市づくり部・村上友梨さん

 ◇地権者とのコミュニケーションを大事に◇

 大学で地震や津波といった自然災害について地質学などで学び、都市部の防災に興味がわいた。大学のある関東地方の就職先を探す中で、荒川区が防災街づくりに力を入れていることを知った。区内に点在する木造住宅密集地域の解消などに携わりたいと考え、4年前に入庁。現在の部署に配属され、防災性向上のための道路拡幅に伴う用地測量や用地買収手続きなどを担当している。

 仕事で大切にしていることは「地権者とのコミュニケーション」。事業区域内の地権者を訪問しても、最初から協力的な回答はなかなか得られない。それでも足しげく通い説明を重ねて、「お互い気持ちいい形で」事業を始められるよう心掛けている。

 地権者との会話の中で、思いもよらぬ情報が手に入ることも。「地中にれんがが埋まっている」との話があり、掘ってみると本当に出てきた事例があるという。区の資料にも載っていない細かい情報を引き出せるのは、日ごろ築いた信頼関係のたまものだ。

 拡幅事業の過程には測量のほか、補償手続きや建物の解体工事などもある。担当外の分野の知識を積んで、「事業全体が見えるようになる」ことが今後の目標だ。

 仕事のストレス発散法は、高校時代に始めた弓道。無心で的に向かうことで、「いい気分転換になる」。休みの日を使い1、2カ月に1回、友人と弓道場に通っている。

 (防災街づくり推進課、むらかみ・ゆり)

0 コメント :

コメントを投稿