2019年2月22日金曜日

【来年度に事業手法やスケジュールなど検討】愛知県体育館移転・改築(名古屋市中区)、最大収容1・5万人に

フィギュアスケートの世界大会を開催した場合のイメージ
愛知県は、2026年のアジア競技大会までに整備する新体育館の収容規模を1万5000人にする考えを明らかにした。19年度にPFI導入に向け事業方式、スケジュール、公募方法などを検討する。このため、19年度当初予算案に関連事業費1億1500万円を計上した。

 名古屋市中区にある県体育館は1964年の完成。RC造地下1階地上3階建て延べ約1万7000平方メートル。大相撲名古屋場所や国際スポーツ大会などが開かれる県を代表する施設だが、老朽化に伴い、約800メートル北にある北区の名城公園北園野球場周辺に移転する。同野球場は広さ約1万3800平方メートル。

 新体育館の整備に当たっては、現在の約7400席から収容人数を大幅に拡大するとともに、機能の充実を図る。アジア競技大会ではバレーボール会場として使用される予定。事業方式については、PFI方式などの民間活力導入を前提に検討中。基本計画等検討を日本総研・梓設計JV、移転先地質調査を玉野総合コンサルタントが担当している。

【中間貯蔵施設現場など公開】東日本大震災から8年、福島の環境再生進む

 環境省は21日、福島第1原発事故で被災した福島県で進めている環境再生事業の現場を報道機関に公開した。

 放射性物質の除染で出た土や廃棄物などを保管する「中間貯蔵施設」(福島県双葉、大熊両町)の建設工事や、原発周辺で除染などに取り組む復興街づくりの現場を公開し、環境省の担当者らが各事業の進展状況を説明した。

 環境省によると、福島県内にある除染土などの仮置き場は解消しつつあるという。最近までほぼ手つかずだった原発周辺にある「帰還困難区域」の除染で今後発生する土などの見込み量を除き、県内で発生した推定総量1400万立方メートル分の除染土などは、21年度ころまでに中間貯蔵施設への搬入を終えたいとしている。

 原発事故を招いた東日本大震災の発生から3月11日で丸8年。中間貯蔵施設の建設や復興街づくりなどが進み、福島の復興で最優先課題となっている県内外に避難した住民の帰還促進に向け、環境再生に取り組んでいる。

【4種類のデザイン用意、配布は24日から】国交省、天皇陛下在位30年記念ダムカード発行

 国土交通省は天皇陛下在位30年を記念して、特殊デザインの「ダムカード」を発行する。配布対象は、国交省と水資源機構が管理または建設している全国の169のダム。4種類のデザインを用意し、ダムごとに1種類を配布する。期間は24日~5月31日。

 ダムカードは表面にダムの写真、裏面にダムの形式や貯水池の容量、建設の技術などさまざまな情報を凝縮して掲載。カードの大きさや掲載情報などは全国で統一されている。ダムのことをより知ってもらおうと、2007年からダムの訪問者に無料配布している。

 記念ダムカードは、△黄櫨染(こうろぜん)=天皇陛下が宮中祭儀でお召しになる束帯装束の色目を基調としたデザイン△帛(はく)=天皇陛下が神事の時にお召しなる帛の御衣(おんぞ)の「白」を基調としたデザイン△宝物=宝物をイメージしたデザイン△特別列車=天皇、皇后両陛下がお乗りになる特別列車の色を基調としたデザイン-の4種類。配布ダムの一覧などは同省ホームページへ。

【デザイン監修、野老朝雄氏に依頼】東京都府中市、新庁舎のロゴマーク作成へ

 東京都府中市は「おもや」と「はなれ」の2棟で構成する新庁舎の整備に当たり、各棟をイメージしたロゴマークを作成する。

 ロゴマークを通じて、利用者がどちらの棟にいるのか視覚的に認識しやすくする。デザイン監修は、2020年東京五輪・パラリンピックのエンブレムをデザインした野老朝雄氏が手掛ける。

 市は、野老氏が既に完了している新庁舎の設計業務に参画していたことから、ロゴマークのデザインも依頼した。市の担当者によると「庁舎整備事業において、複数棟の区別を図るためにロゴマークを作る取り組みは聞いたことがない」という。19年度予算案に関連経費として2百万円を計上。新庁舎整備事業の周知を図るとともに、ロゴマークの商標登録を目指す。

 新庁舎は現庁舎(宮西町2の24)の敷地約8800平方メートルと、北側の民有地約4400平方メートルを取得・活用して整備する。18年3月にまとめた実施設計によると、拡張した敷地におもや(地下1階地上6階建て)を建設。おもやに庁舎機能を移転した後、はなれ(地下1階地上4階建て)を整備する。総延べ床面積は3万2584平方メートル。柱頭免震構造を採用する。

 基本・実施設計は千葉学建築計画事務所・久米設計JV、設計マネジメントなどを行うCMr(コンストラクションマネジャー)は山下PMCが担当。21年度の着工、27年7月ごろの全体供用開始を見込む。

【積女ASSALだより】二葉積算名古屋支社・廣畠希衣子さん

 ◇楽しく情報共有◇

 構造担当で鉄骨の積算をしています。鉄骨の積算をやる人は少ないようで、担当させて頂いてありがたく思います。積算に携わり2年目ですが、まだまだ分からないことも多いです。鉄骨のことなら安心して任せられると思ってもらえるように技術の向上に努めていきたいです。

 昨年8月に開かれたASSAL東海北陸の会合は2回目の開催で、さまざまな積算に関わる女性と交流を持つことができ、とても良い機会になりました。個人的には普段なかなか業務で社外の方と関わることがないため、積算や建築に関わる女性との出会いはとても貴重です。

 今後も女子会らしく、さまざまなことを楽しく情報共有できる有意義な場として広がっていけたらと思います。

 (ひろばた きいこ)

2019年2月21日木曜日

【回転窓】働き方改革の光と影

今年は皇太子さまが新天皇に即位される5月1日と、即位の中心儀式が行われる10月22日が祝日となる▼祝日に挟まれた平日が休日となり、10連休のゴールデンウイーク商戦は例年を上回る活況になりそう。特に観光業にとって長期休暇による特需への期待は大きい。既に人気の観光地を巡るツアーなどには予約が殺到しているという▼消費増税前の駆け込み需要も重なり、19年度前半は多方面でプラスの影響が見込まれる。一方、特需の受け入れ先では、急増する需要への対応に頭を悩ます業界も少なくない。慢性的な人手不足の中で働き方改革の取り組み強化が求められ、せっかくの商機を逃してしまう恐れもある▼休日が増えることで、サービス産業などでは労働時間が大幅に増えたり、休みたくても休めなかったりする職場もあるだろう。こうした光と影があることを認識しなければ、真の意味での働き方改革は実現できない▼働くことに対する考え方は人それぞれ。みんなが幸せな人生を送るための改革とは何なのか。休みを増やすことは一つの手段であり、最終目的でないと再確認し、改革の道筋を見つけてもらいたい。

【国土強靱化緊急対策が押し上げ】都道府県19年度予算案、投資的経費8兆円

 都道府県の19年度予算案が20日までに出そろった。11道県が知事選に伴う骨格編成または暫定予算となった。

 普通建設事業費などを含む投資的経費の総額は8兆0549億円。災害の復旧・復興に加えて、政府の国土強靱(きょうじん)化緊急対策を受けた取り組みに力を入れる自治体が目立ち、公共事業費・災害復旧費の合計値となっている福岡県を除くと、前年度を下回るのは13道県にとどまった。

 一般会計の総額は50兆7251億円で、投資的経費は約16%を占める。18年度は豪雨をはじめ自然災害が相次ぎ、政府は3年で約7兆円を投じる国土強靱化緊急対策の実施を決めた。19年度の投資的経費については、前年度から10%以上増加するのが16都府県ある。

 2018年7月豪雨で甚大な被害が出た広島県は、増加率が84%に達し、災害復旧費は前年度の約9倍となった。国土強靱化緊急対策を巡っては、群馬県のように同対策関連として149億円を起債し、県債の発行総額を増やしている自治体もある。

 都市基盤やインフラ整備に対する投資も活発化している。富山県は、防災対策に加えて環状道路や立体交差の整備など、佐賀県は23年に国体を控えていることもあり、投資的経費の増加率が2桁に達する。投資的経費が1兆3000億円を超える東京都の増加率は19・3%。豪雨対策など災害に強い街づくりを推進しつつ、20年東京五輪関連の施設整備に重点配分した。

 投資的経費が減少する13道県を見ると、岩手、宮城は東日本大震災の復旧・復興事業の進捗(しんちょく)などに伴って前年度を下回る。熊本県は、熊本地震関連として18年度までに計上してきた予算が8000億円を超えるものの、19年度は地震の復旧事業費が大幅に減少する。沖縄県は、沖縄振興一括交付金の減少が要因という。13道県のうち8道県の予算は骨格編成。知事選を控え、政策判断を伴う事業の計上を見送った自治体もあり、予算編成の行方が注目される。

【採用活動本格化へ】東建ら、都内で学生向け業界研究フェスタ開く

 東京建設業協会(東建、飯塚恒生会長)と東京土木施工管理技士会(伊藤寛治会長)は20日、学生に建設業界や会員企業の仕事の情報を発信する「みんなの建設業★業界研究フェスタ」を東京・丸の内の東京国際フォーラムで開いた。

 会員企業80社がブースを出展。来場した学生に事業内容などを説明するとともに、就職活動の参考にしてもらうための情報を提供した。

 建設業界団体が主催する国内最大級のイベント。大学院、大学、短大、高専、専門学校の建築系や土木系、電気系、設備系、文系の学生約650人が参加登録した。説明会に先立ち行われた講演会では、日経BP社の野中賢日経コンストラクション編集長が「専門媒体だから話せる、建設業界のリアルな現状と今後のトレンド」をテーマに講演した。

 東建の飯塚会長は学生たちを前に「建設業は夢を形にしていく仕事、人々が安心して暮らせる社会を築く仕事、やりがいを感じ誇りの持てる魅力ある仕事だ」と述べ、「たくさんのブースを訪問し、良いきっかけづくりにしてほしい」と呼び掛けた。

【鉄鋼分野で世界最大級の規模】JFEスチール、千葉市内に大型破壊・疲労評価センター

 JFEスチールは、鉄鋼分野で世界最大級の大型破壊・疲労評価センターを千葉市内に開設した。これまで地区ごとに分かれていた一部の試験設備をスチール研究所の千葉地区(千葉市中央区)に集約。造船やパイプライン、建築用厚鋼板などの破壊・疲労分野で研究開発を一貫して行い、研究効率の向上を図る。

 同センターの整備には約10億円を投資した。スチール研究所千葉地区の所在地は川崎町1。開設した同センターは鋼板や鋼管に機械で圧力を加え、どの程度の力にまで耐えられるのか、実際に破壊し製品を評価する。

 建築分野では、より高強度で薄い鋼板を求める声があるという。都市部を中心に再開発などのプロジェクトが活発し、高さ300メートル級の超高層ビルの荷重に耐えられる鋼材が求められている。鋼材の厚さを薄くすることで溶接や搬送にかかる時間をできるだけ短くし、人手不足が深刻な現場で省力化につなげたいというユーザーの要望にも応える。鋼材の厚さを現在の100ミリから70ミリにするための研究や実験、評価を実施するという。

 船舶やガスパイプライン、建築用鋼材を試験する様子を顧客に見せて、製品や技術に対する理解を深めてもらう。鋼材の破壊・疲労に関する研究史や技術情報の展示スペース、会議室も完備。国内外の顧客や研究機関との共同研究、プロジェクトを創出するイノベーションの場としても活用する。

【日本のトイレ、いろいろあります】トイレのピクトグラム、JISで制定

経済産業省は20日、施設用途などを絵文字で表現する案内用図記号(ピクトグラム)のJIS「Z8210」を改正したと発表した。

 トイレに設置される3種類の便器(和風便器、洋風便器、温水洗浄便座)のピクトグラムを追加した。2020年東京五輪・パラリンピックの開催までに想定される訪日外国人旅行者(インバウンド)のさらなる増加を見越し、分かりやすい案内表示に努める。

 便器の3種類をピクトグラムのJISに追加した背景には、海外で和風便器や温水洗浄便座が普及していない状況がある。経産省によると、不特定多数の人が利用する公共施設を中心に、トイレの出入り口やトイレ内の個室に掲示してもらいたい考え。20年東京五輪・パラリンピックの大会関連施設への掲示も期待している。

2019年2月19日火曜日

【回転窓】巡って楽しい工事現場

建築、土木を問わず公共機関がプロジェクトを行う場合、費用対効果などのデータを事前に開示し事業に対する理解を深めてもらう取り組みが定着しつつある▼高速道路の新区間が開通して、目的地にたどり着く時間が大幅に短くなるなど工事が終わった後、効果を実感することは多い。だが工事の最中は「何かを造っているな」とは思っても、気になって仕方がないと思う人はそう多くないだろう▼奈良県にある特別史跡・平城宮跡で工事中の「第一次対極殿院南門」。復元プロジェクトに関心を持ってもらおうと、国土交通省近畿地方整備局の飛鳥歴史公園事務所が現場を覆う素屋根の南側に、完成イメージを印刷した特大のシートを設置した▼南門の本体工事は4月に始まる予定で、シートの前に設けた見学デッキに上れば古代の技法を使った左官や瓦ぶきなどが間近で見られるそう。できるだけ多くの人に事業を知ってもらいたい。さまざまな工夫には同事務所の思いが込められている▼春の訪れにはまだ少し早いが、あとひと月もすれば桜の開花も始まるだろう。春の行楽に今年はぜひ、工事現場巡りを加えてみては。

【9月の都都計審に変更案付議へ】首都高日本橋区間地下化、都市計画変更手続き開始

首都高速道路の日本橋区間(東京都中央区、千代田区)の地下化に向けた都市計画変更の手続きが始まった。

 東京都と首都高速道路会社が、地下化区間を含む神田橋ジャンクション(JCT)から江戸橋JCTまでの約1・8キロを対象とした都市計画変更素案を作成した。周辺で計画されている再開発事業と足並みをそろえ事業化を目指す。

 9月ころに開かれる都都市計画審議会に2件の再開発関連都市計画とともに付議される見通しだ。

続きはHP

【事業費3000億円見込む】JR東、羽田空港アクセス線の環境アセス手続き着手

JR東日本は、東京都心部と羽田空港を結ぶ「(仮称)羽田空港アクセス線」の環境影響評価(環境アセス)手続きを進める。

 計画している3ルートのうち、「東山手ルート」のJR山手線田町駅付近(港区)~東京貨物ターミナル付近(品川区)の約7・4キロと、3ルートの共通区間となる「アクセス新線」として同ターミナル付近~羽田空港(アクセス新線、大田区)の約5・0キロの計12・4キロが対象。事業費は約3000億円を見込んでいる。

 東山手ルート、東京貨物ターミナルからJR山手線・大崎駅(品川区)方面の「西山手ルート」と、りんかい線・東京テレポート駅(江東区)方面の「臨海部ルート」の3ルートを計画中。東山手ルートと共通区間について、都の環境アセス条例に基づく手続きに入り、環境アセス調査計画書を5~6月にまとめる。

 整備事業は、手続き・工事で約10年を想定している。羽田空港には、現在の第1、2ターミナル間に羽田空港新駅を設置する。環境アセス手続きの対象には含めていないが、羽田空港新駅から国際線ターミナルまでの新設路線の整備も計画している。東山手ルートとアクセス新線の事業費、事業期間には、西山手ルート、臨海部ルートを含めておらず、両ルートの整備に当たっては関係機関との協議が必要になるという。

 環境アセス手続きへの着手は、日本記者クラブが15日に開いた講演で深澤祐二社長が表明。「羽田空港はまだ利用者が増える。さまざまなアクセスをつくるのは社会的に意義がある」と実現に意欲を見せた。

2019年2月18日月曜日

【回転窓】ル・コルビュジエ誕生前夜を味わう

「団塊の世代」の名付け親で、経済企画庁(現内閣府)長官も務めた作家、評論家…。先日亡くなった堺屋太一氏は先見の明を持つ、多才な人だった▼「一芸に秀でた人」ではなく「多才な人」には顕著な業績を残している人が少なくない。建築界の巨人ル・コルビュジエ(1887~1965年)もその一人。若いころ本名のシャルル=エドゥアール・ジャンヌレとして、キュービスムの流れをくむピュリスムの絵画制作に打ち込んだ▼雑誌に「ル・コルビュジエ」のペンネームで建築論を連載し、著述活動を通じて思想を大きく進化・発展。絵画や彫刻にとどまらず出版やインテリア・デザイン、建築設計、都市計画と幅広い領域で芸術活動を展開した▼建築を近代的な芸術に高めるという理念の下、建築と絵画・彫刻による総合的な芸術空間を創造した。画家ジャンヌレは建築家コルビュジエへと生まれ変わった▼コルビュジエ誕生前夜を紹介する展覧会「絵画から建築へ-ピュリスムの時代」が19日に東京・上野公園の国立西洋美術館で始まる。コルビュジエが創り出した世界遺産建築を堪能しながら彼の原点を味わいたい。

【人気ガールズバンドとコラボ!!】高松建設、就活生向けにPR動画制作

 高松建設は、就職活動に入る学生向けに企業紹介のプロモーション動画を制作した。大阪を中心に活動している女性ハードロックバンド「ガールズロックバンド革命」とコラボレーションしている。

 建設現場などで実際に活躍する若手社員の仕事風景を、重厚で疾走感のある楽曲「CHANGE」に合わせて、ミュージックビデオ風に描いている。若い世代にインパクトを与え、「仕事がきつい」「男性社会」というイメージを払拭(ふっしょく)。建設業が格好いい仕事だと感じてもらう狙いだ。

 動画は同社の主要業務である施工管理と設計、コンサルティング営業の三つに焦点を当てている。実際に活躍する若手社員が出演。仕事の様子や、全部門が同じベクトルを向きプロジェクトに挑んでいく姿を撮影した。

 ガールズロックバンド革命は、若い世代で注目を集めている。同社は昨年101年目を迎え、次の百年へ向けた転換期に入ったこともあり、CHANGEというタイトルの曲を選んだ。

【凜】山下PMC事業統括本部事業統括部・野崎文香さん

 ◇発注者から指名される存在に◇

 さまざまな工程に分かれている建築物をすべて自分で手掛けてみたい-。この思いを実現するため、コンサルタント業界に飛び込んだ。

 学生時代は設計制作だけでなく、土地の取得から設計・施工者を選定する「コーポラティブ住宅」の研究に没頭。卒業後は官庁プロジェクトをメインに手掛けるコンサルタント会社に入社したが、「もっと実務に触れたい」と強く感じ、転職を決意した。

 山下PMCに入社したのは約5年前。事業統括部でPMr(プロジェクトマネジャー)をサポートしながら、発注図書や計画づくりなどを担う。

 発注者支援は「多くの関係者と複雑に絡み合ったプロセスを経て、最適解を導き出す仕事」と強調。発注者の要望に真摯(しんし)に対応していく中でやりがいを実感する。

 自身も参加した横浜市庁舎(横浜市中区)の移転整備や日本サッカー協会の「夢フィールド」(千葉市美浜区)、官民連携による多目的アリーナ「フラット八戸」(青森県八戸市)が着工を迎え、「自分が担当したプロジェクトが日の目を見る」と胸を弾ませる。

 判断に迷った際は「賢人さん」と呼ばれるベテラン社員に指導を仰ぐことも。仲間と切磋琢磨(せっさたくま)しながら、「発注者から担当を指名される存在になりたい」と夢を語る。

 (ヴァイスプロジェクトマネジャー、のざき・ふみか)

【中堅世代】それぞれの建設業・221

自治体職員は公共事業の最前線に立っている
 ◇住民の窓口として耳を傾ける◇

 地方自治体の職員として働く佐藤弘さん(仮名)は、本年度から街づくりを推進する部署の課長に就いた。周辺で都市基盤整備事業を控えた駅前の街づくりを担当。「1年生で分からないことが多い」と不安はあるものの、それでも「なんとか事業を軌道に乗せたい」という思いを胸に、「住民の窓口」としてさまざまな人の声に耳を傾けている。

 緑豊かな郊外で生まれ幼いころから、生き物などと触れ合うことが好きだった。将来は自然を守る仕事に就きたいと考えるようになり、大学で造園などを学んだ。就職活動を始めたころ、何げなくテレビを見ていて目に留まったのは、住宅が立ち並ぶ人口の多い地域に整備された親水公園の映像。多くの人と自然が共存する「地元にはない光景」に心を奪われた。整備した自治体は水辺の多い景観を重視し、公園などの整備を進めていた。「この事業に携わりたい」。そう考え、現在の自治体に入ることを決めた。

 最初に配属されたのは道路保全などを担当する部署。「工事してすぐに、目に見えて道路がきれいになっていく」過程に面白さを感じた一方で、厳しい工期や夜間作業の多さに戸惑った。現場監督を務めた夜間工事で、予定の明け方までに作業が終わらず、上司に「これまでの人生の中で一番きつく怒られた」ことを、今でも思い出す。

 数年後に異動となり、念願だった水辺の景観整備を手掛ける仕事に就くことができた。担当したのは河川両岸に遊歩道を整備する事業。護岸整備に併せて遊歩道を設け、景観と調和する桜並木を作る計画だった。完成後、満開の桜並木を多くの人が行き交う光景を見た時の喜びはひとしおだった。

 道路や河川といった土木部門で約10年キャリアを積んだ後、建築部門への異動を命じられた。配属されたのは都市計画などを扱う部署。「用途地域、建ぺい率、容積率についてさえよく知らなかった」当時は、慣れない言葉や業務に悪戦苦闘した。問い合わせに的確に答えられず、「厳しい言葉もいただいた」。それでも「自分の視野を広げるチャンス」と勉強を重ね、5年以上担当することができた。

 現在担当している街づくりの業務は、「道路保全とは違い、すぐに結果が出ない」。長期間にわたって取り組まなければならないところに事業の難しさを感じている。心掛けているのは「こちらの一方通行」で事業を進めないこと。丁寧に話を聞き、住民がどういった街を求めているのかを正確に把握し、事業に反映することが大切だと考えている。

 部署ごとで業務内容に違いはあるが、「事業の最前線に立って、住民の声を聞く」ことは変わらない。住民とのつながりが深まり、事業完了後に喜びの声が直接届いた時が、「自治体職員としての最高の喜び」だという。3歳になる自身の子どもにも、職員としてこのうれしさを体験してほしいとひそかに願っている。

【サークル】西松建設硬式庭球部


 ◇秋の団体戦で優勝めざす◇

 ベテラン社員によると昭和30年代から活動しているという。約140年に及ぶ会社の歴史で、約半分の年月をともに歩んできたことになる。伝統ある会社公認の部として、精鋭約20人(1月時点)が活動中だ。

 活動モットーは「継続は力なり」。建設業17社で構成する「建設業硬式庭球連盟」に所属しており、春と秋の大会参加が主な活動内容だ。

 当面の目標は、11月に開かれる秋の団体戦での優勝。栄冠獲得を目指して練習を重ねている。前回の大会は1部リーグで優勝を果たした。実力は折り紙付きだが、部長を務める山下和也開発事業第一部企画課課長は「前回大会では力は拮抗(きっこう)していた。次回はどんな結果になるか分からない」と気を引き締める。

 「最近は同業他社も若手職員が数多く大会に顔を出すようになってきた」と山下課長。社内で日ごろ接点のない職種の人や、同業他社と関われることもクラブ活動の利点の一つ。「若い人でも年長の人でも、仕事もテニスも頑張れる人は、自薦・他薦を問わずぜひ参加してほしい」と新規部員獲得に意欲を見せている。

【駆け出しのころ】前田道路取締役執行役員営業本部副本部長・大西國雄氏

 ◇逃げずに日々研さんを◇

 高校・大学時代はとにかくラグビー漬けの毎日でした。しかし、同じ夢を持ち、厳しい練習を逃げずに必死で耐えた仲間と過ごした時間は、人生で最も貴重な財産です。今でもラグビーを通じて多くの人とつながりがあります。何より前田道路に入るきっかけも、ラグビー関係者から体を動かし、額に汗して働く建設業が向いていると強く勧められ、入社を決意したことを覚えています。

 本社採用でしたが、東北出身で方言が抜けきらなかったからなのか、入社後31年間は東北勤務が続きました。営業所は家族意識が強く人間関係も温かい雰囲気がありましたが、日々仕事に追われ、苦労したのを覚えています。特に北国の東北では冬場の舗装作業が難しくなります。11~12月の忙しさを乗り越えるため、学生時代のラグビーの合宿を思い出しながら必死で仕事に励みました。

 若い頃は、先輩に「仕事は教わるのではなく、盗むものだ」と言われ、早く会社の一員として戦力になりたいとの思いを強く抱き、休むことより仕事を優先して頑張ったものです。しかし、そんな中でも大雨で作業を中断せざるを得ない、急な休みの時には仲間と酒を酌み交わしながら英気を養うこともありました。社会人になってからも30代前半まで地域のラグビーチームに参加していました。

 昨年、東京都内で行われたニュージーランドのラグビー代表チームであるオールブラックスと日本代表チームの試合を観戦しましたが、人混みがすごくてラグビーはプレーするものだと思いました。今年はワールドカップが開催されますが、テレビ観戦で応援しようと考えているところです。いつでも、どんなに仕事に追われていようとも、仕事のオン・オフの切り替えは不可能なことではないと思っています。

 昨今の働き方改革が推進される中、会社と社員は生産性の向上と業務の簡素化の狭間で少々難題も抱えていますが、若い社員のマンパワーは必要不可欠です。日々研さんを重ね、より良い環境づくりと向き合い仕事をやり遂げたいと思います。

 建設業は地味で厳しい仕事と思われがちですが、自分が携わる仕事が形となり、目にすることができます。社会的な役割と責任も非常に大きく、完成時に味わう達成感は格別で、次へのやりがいにつながります。

 健全なる精神は健全なる肉体に宿る-。企業に置き換えれば、「健全なる人材は健全なる会社に宿る」と言えるのではないでしょうか。地道な努力、訓練を重ねて自らを高める一方で、出会った方々との和を大切にすることも忘れてはいけません。

 信頼されて任された仕事で期待以上の成果で応えながら、仕事の輪も自然と広がっていくような持続的な事業環境を創出することに一層注力していきたいと思います。先人たちが築いた会社とその精神を継承し、さらなるレベルアップを図り、次代に引き継いでいくことが、これからの責務だと考えています。
入社8年目。社会人チームで参加した東北国体予選での一枚
(写真中央が本人)
(おおにし・くにお)1986年法政大学経営学部経営学科卒、前田道路入社。東北地方の営業所や合材工場、支店勤務などを経て2011年に東北支店長。18年から現職。青森県出身、56歳。

2019年2月14日木曜日

【回転窓】若者が切り開く海外旅行

空港方面に向かう電車でスーツケースを引いた若者たちを見かけた。2月中旬という時期から察すると、卒業旅行なのかもしれない▼JTB総合研究所によると、日本の海外旅行市場に変化が起きているという。年代別の出国率を見ると、主流だったシニア世代が減少している一方で、20代前半が上昇する傾向にある。雇用環境の改善や給与所得の上昇などが背景にあると考えられ、これからは若者が海外旅行のけん引役になると分析している▼自分が20代に旅したころは、拙い英語で尋ねながら目的地を探す場面が多かった。インドの山奥をバスで移動した時、「どこを走っているのかわかれば、もっと面白いのに」と思ったことも▼今はスマートフォンなどの普及で現在地や目的地が正確に把握できる。場所を記録できれば再訪も容易だ。知り合った相手とメールアドレスなどを交換すれば、リアルタイムでやりとりもできる▼そうしたツールは旅の在り方を変えるはず。世界に旅立つ若者は、今までとは違ったつながりや足跡を海外に残してくるのだろう。新たな事業や社会貢献が始まるような若者たちの出会いに期待したい。

【総延べ13.5万㎡、20年春開業めざす】大和ハウス工業、沖縄県豊見城市に水族館併設大型複合施設

 大和ハウス工業は、沖縄県豊見城市に水族館を併設した大型複合商業施設「(仮称)沖縄豊崎タウンプロジェクト」を建設する。

 総延べ約14万平方メートルの規模で、水族館を併設した大型複合商業施設は、県内初となる。大林組の設計・施工で昨年12月に着工した。環境デザインはスペースが担当している。運営は大和情報サービスが行う。20年4月のオープンを予定している。

 計画地は豊崎3。那覇空港から約6キロに位置している。同市はビーチリゾートとして発展しており、建設地は「豊崎タウン」として開発しているエリア内となる。敷地面積は7万1499平方メートル。建物規模はS造4階建て延べ13万5000平方メートル。

 マルシェとレストランを組み合わせた「フードホール」や大型スーパーマーケットを中心とした店舗、大型家電量販店、ファッション、インテリア、アミューズメントパークなど約170店舗が出店する予定。ミニチュアテーマパークや、屋上のバーベキューエリアなども設ける。駐車台数は約3100台を計画する。

 施設は「DMMかりゆし水族館」が併設される点が特徴。水族館の事業主はDMM RESORTSで、最新の映像表現や空間演出を駆使した施設にする予定という。大和ハウス工業は、同地区での開発に積極的に取り組んでいる。2002年には商業施設「沖縄アウトレットモールあしびなー」を開業させている。

【GWまでの完全復旧めざす】関空連絡橋、橋桁の架設作業開始

工事関係者が見守る中、大型クレーン船で吊り上げられる橋桁
(2月12日深夜、大阪市泉佐野市の関空連絡橋で)
西日本高速道路会社は12日深夜、18年9月の台風21号の強風でタンカーが衝突、損傷した関西国際空港連絡橋(大阪府泉佐野市)に新たな橋桁を架設する作業を開始した。

 橋桁(約188メートル)の設置は2回に分けて行われ、13日未明には関空島側のA1~P1間(89・8メートル)の架設が無事に完了。残るP1~P2間(97・8メートル)の工事も13日深夜から14日未明にかけて実施される。被災から約5カ月という異例の早さで桁架設にまでこぎ着けた。3月中には対面通行規制を解除する予定だ。

 タンカーが衝突した連絡橋の空港島付近は上部の左右に高速道路上下線、下部の中央を鉄道が通る2層構造。タンカーが直接衝突した高速道路下り線の橋桁2本は鉄道側に最大約4メートルずれるなどの被害を受けた。

 西日本高速道路会社では、昨年9月12~14日に損傷した橋桁を2ブロック(A1~P1間、P1~P2間)に分けて撤去。損傷した橋桁はIHIインフラシステム堺工場(堺市)と、高田機工和歌山工場(和歌山県海南市)に搬入され、解体、桁製作、塗装、組み立てなどを経て1日に完成した。

 IHIインフラシステムは損傷が大きかったP1~P2間の橋桁(858トン)を新たに製作。高田機工が担当したA1~P1間(790トン)は損傷が軽微だったため、6割程度を再利用している。

 架設作業は深田サルベージ建設のフローティングクレーン(FC)船を使用し、A1~P1間を先行して実施。12日の昼間から桁をつり上げた状態で待機していたFC船は、関西空港A滑走路の運用が終わる午後11時30分ごろに作業位置への移動を始めた。鉄道の運行が終了した後、13日午前0時30分ごろには架設位置の上空まで移動。そこから微調整を行いながらゆっくりと橋桁が下ろされ、同日未明に作業を無事完了した。

 P1~P2間でも同様の作業を13日深夜から14日未明に行う。その後、舗装や照明設置等の工事が順調に進めば3月中に対面通行規制を解除、上下各2車線の4車線を確保する。今春の大型連休までに上下各3車線の完全復旧を目指す。

2019年2月13日水曜日

【回転窓】雪かきを支えるのはだれ

先週末、大寒波が北日本を襲った。北海道では観測史上最も強い寒気が入り、陸別町で氷点下31・8度を観測するなど氷点下30度を下回る地点が相次いだ▼極寒地では思わぬ自然現象が起きる。その一つに「木花(きばな)」がある。寒い日の朝、零度以下に過冷却された霧粒が空中を漂い、木や電線にぶつかって氷結して白い花のような装いを見せる。気温が上がると一陣の風で落ちてしまうのだが、昔の人はつらい寒さの中でも一瞬の美しさを見逃さない余裕があったのかもしれない▼北国で暮らす人にとって、寒さと同時に大変なのが雪かきだろう。雪の多い地域に転勤した人がまず口にするのが雪かきのつらさ。雪国の人には申し訳ないが、雪のない地域で生活してきた人には毎朝の日課となる雪かきの大変さを実感するのが難しい▼雪かきをおろそかにはできない。そのまま放置すれば家から出入りができなくなるだけでなく、雪の重みで家がつぶれることもある▼高齢化社会が進む中で、除雪作業や地域の人たちの雪かきを担う地域建設業者の役割はますます重要になる。その意識が多くの人に浸透することを願う。

【提携紙ピックアップ】セイ・ズン(越)/新年に合わせ日本の桜が開花

 ハノイ市のホアビン公園では、日本のパートナーから贈られた桜が見頃を迎えている。2013年から植樹が行われ、現在は1000本以上がそろう。市民に日本文化を伝えるほか、両国の友好関係の象徴となっている。

 植えられた桜は旧正月を前に開花し、新年を迎える市民の目を楽しませている。桜の植樹はベトナムに出店するイオングループが実施した。ベトナムは日本と気候・土壌が違うため、現地の環境に合った桜の種類が選ばれ、栽培方法も工夫されている。

セイ・ズン、2月3日)

【提携紙ピックアップ】建設経済新聞(韓国)/労働時間短縮で弾力的対応を

大韓建設協会(ユ・ジュヒョン会長)は1月28日、労働時間短縮改善法案を議論している経済社会労働委員会に対し、建設現場の実態に合わせた改善方策を早期に具体化するよう建議した。

 政府と労使関係者が対話する同委員会では当初、昨年末までに現場への影響を考慮し弾力的に対応できる同法案を固める計画だった。

 改正労働基準法による労働時間短縮に対する処罰猶予期間が終わろうとする中、協会関係者は「ただでさえ工期や工事費が不足した状況下で、急激な労働時間短縮まで重なり、現場は非常に混乱している」と現状を説明した。

 議論中の改善方策の内容も見えず、「建設業者は今年の工程計画を立てられないでいるのが実情だ」と訴える。業界側が要求する主な改善方策は、弾力的労働時間制の単位期間の拡大や要件緩和、18年7月1日の施行前に発注された工事の対象除外など。

CNEWS、1月29日)

【運営時の経済波及効果は年7600億円】大阪府・市、IR基本構想案策定

 大阪府と大阪市は12日、大阪市此花区夢洲への誘致を計画しているカジノを含む統合型リゾート(IR)の基本構想案を取りまとめた。

 IR施設第1期を建設するのは夢洲の北部エリアで面積は約60ヘクタール。投資規模は9300億円。施設の総延べ床面積は100万平方メートル。このうち複合MICE施設は1万2000人に対応する国際会議場と、10万平方メートルの展示場で構成する。

 宿泊施設は3000室規模を計画。府はIR事業者の計画に関する検討を加速させるため3月にもIR施設コンセプトの公募手続きに着手する。

 府市は舞洲で「世界最高水準の都市型IR」の実現を目指す。年間延べ利用者数は2480万人を見込む。このうちカジノを利用するのは590万人。カジノによる年間収入3800億円を含む年間売り上げは4800億円と試算している。

 施設建設時の経済波及効果は1兆2400億円、運営時の年間経済波及効果は7600億円と試算。年間雇用創出効果は建設時が7万5000人で、運営時は8万8000人。

 この日、大阪府・市が開いた副首都推進本部会議で、IR区域整備に関する基本協定書案について了承。IR整備法に基づく申請や夢洲地区への警察署設置は府が、関連インフラ整備と消防署整備は市が行い、その他の事業・対策は府市が共同で行い費用も折半することになった。

 IR整備法に基づき国のIR基本方針が今夏にも策定される見通し。その後、実施方針策定や事業者公募・選定、区域整備計画作成、区域認定申請・認定を経て、20年度中ごろに着工、24年度中の開業を目指す。

【2月17日・20日に都市計画素案説明会】首都高日本橋区間地下化(中央区)、特例的に環境アセス開始

東京都は12日、首都高速道路の日本橋区間(中央区)の地下化に関する環境影響評価(環境アセス)手続きを特例的に始めると発表した。

 約1・2キロを現在の高架から地下構造に変更する検討が進行中。現行制度では、環境アセスの対象にならないものの、21年1月の新条例施行後は対象となるため、環境アセスに着手することにした。都市計画手続きも合わせて進め、6月に都市計画案の公告・縦覧を開始する予定だ。

 都は、18年10月の東京都環境影響評価審議会の答申を踏まえ、関係条例を改正し、21年1月の施行に向けて準備している。現在は環境アセスの対象となっていない一定規模の道路の地下移設などが対象に含まれる。

 都は改正条例の規定を踏まえ、特例として環境アセスを進める。6月に環境影響評価書案の縦覧を始め、意見を受け付けた後、評価書案に関する事業者の考え方の縦覧を始める。8月に都民の意見を聞く場を設けた上で、環境影響評価審議会による審議を行い、同月中に結果を公表する。

 都市計画手続きでは、都市計画素案の地元説明会を17、20日に中央区内を主体に開く。都市計画案の公告・縦覧と意見書の受け付けは6月、都市計画審議会の審議は9月ころ、都市計画決定は今秋を予定している。

 都市計画案は、都と国土交通省、中央区、首都高速道路会社による「首都高日本橋地下化検討会」に示された計画がベースとなる。東京駅北側の神田橋ジャンクション(JCT)と江戸橋JCTの間のうち約1・2キロをシールドトンネルによって地下化し、一部の既設路線も活用する。概算事業費は3200億円、着工予定は20年の東京五輪閉幕後、事業完了は10~20年程度とされる。

 日本橋区間の首都高速は1964年の東京五輪に合わせて高架で緊急整備され、五街道の起点である日本橋の真上を通過する。景観上の問題があるのに加えて、周辺で複数の大型再開発が計画・実施されており、「更新にとどまらない地下化」(石井啓一国交相)を求める意見などが出ている。

【レストランやカフェなど整備】新宿中央公園交流拠点施設整備、事業者に新都市ライフHD

 東京・新宿区は、新宿中央公園の北側に飲食店などを整備・運営する民間事業者に、新都市ライフホールディングス(HD、東京都新宿区)を選定した。

 同社を含む5社が計画提案書を提出した。同社はレストランやカフェ、オープンテラスなどの整備を提案した。8月に着工し、20年5月ごろの開業を目指す。

 事業名は「新宿中央公園芝生広場における交流拠点施設整備事業提案」。JR新宿駅周辺の都市再生事業の一環として、新宿中央公園(西新宿2、8・8ヘクタール)を駅周辺との一体性を高めながら憩いと交流ができる公園に再整備する。

 Park-PFI制度を導入し、一部区画(敷地約2000平方メートル)で飲食店や売店など便益施設を整備・運営してもらう。新都市ライフHDの提案によると、収益を上げるための公園施設としてレストラン、カフェ、パークスポーツクラブを整備する。施設周辺に公園利用者が無償で利用できるオープンテラスやエントランスホールを設ける。事業期間は20年。

【東京都が建設現場を公開】五輪競技施設、大型工事は順調に進行

工事進捗率が51%に達した「有明アリーナ」
東京都は12日、2020年東京五輪・パラリンピック競技施設の建設現場を報道陣に公開した。5月の竣工を目指す「海の森水上競技場」と「カヌー・スラロームセンター」に加え、バレーボールなどで使用する「有明アリーナ」(江東区有明)や水泳競技を行う「東京アクアティクスセンター」(江東区辰巳)などの建設現場で工事の状況を説明した。

 12月の竣工を目指す有明アリーナでは躯体工事、内外装工事、屋根工事が同時に進行中。工事進捗(しんちょく)率は約51%(1月末時点)。特徴的なメインアリーナの屋根は4月ごろに架かる見通しだ。屋根を分割して組み立てて躯体上部をスライドさせながら架設する竹中工務店の「トラベリング工法」を採用している。
2020年2月の竣工を目指している「東京アクアティクスセンター」
東京アクアティクスセンターは昨年の春から夏にかけて、地上で造った約6000トンの大屋根を3段階に分けて持ち上げるリフトアップを実施。現在はスタンド鉄骨工事、プール躯体工事、内外装工事を進めている。工事の進捗率は約55%(同)。20年2月の竣工を目指している。
「海の森水上競技場」東側の水門・締め切り堤
いずれの現場でもタイトなスケジュールや厳しい施工環境を克服しながら工事を進める。海の森水上競技場の建設工事では、東側水門の施工中に台風が襲来したため、一部工程を何度かやり直したという。実施設計・施工を担当する大成建設・東洋建設・水ing・日立造船異業種特定JVの小川普史総合所長は「海上工事のため天候に左右されることが多かったが、工期に間に合うめどが立った」と話した。
「カヌー・スラロームセンター」の競技コース
敷地が軟弱地盤だったカヌー・スラロームセンターの現場では、事前に荷重をかけて沈下を促す「プレロード工法」を採用するなど、「工期短縮に取り組んだ」(鴻池組・西武建設・坪井工業JVの安田裕輔所長)という。

【2020年五輪見据え整備着手へ】東京・葛飾区にスポーツクライミング施設

 東京・葛飾区は、2020年東京五輪・パラリンピックの競技種目である「スポーツクライミング」の関連施設を整備する。三つの種目(スピード、リード、ボルダリング)が行える公営の競技施設は都内初という。青木克徳区長は「20年の五輪前のなるべく早期に開設したい」と話している。

 スポーツクライミング施設の整備は、五輪開催に向けて事前キャンプ誘致や機運醸成に取り組む活動の一環。整備場所は水元公園東金町8丁目地区。屋内型のボルダリング施設1棟(高さ5m以下の壁)、リード(十数mの壁)・スピード(15mの壁)施設1基を整備する。

 区民が競技に触れる機会の創出とともに、五輪後もクライミング競技の国際・国内大会の誘致やクライミング教室の開催などで、地域の活性化につなげる。

2019年2月8日金曜日

【回転窓】統計不正とデータ改ざん

新聞と統計とは深い関わりがある。さまざまな機関がそれぞれの視点で集める各種統計データは、論旨の裏付けや解説記事の論拠となるだけでなく、統計に表れた数字自体が記事の材料となる▼厚生労働省の「毎月勤労統計」の調査方法に不正があったことが発覚。その後の総務省の点検で、56の基幹統計のうち実に24の統計で不適切な処理が見つかり、社会全体に波紋が広がっている▼統計法に基づき総務相が指定する特に重要な統計が「基幹統計」であり、政策立案の根拠となるものだ。国土交通省が所管する基幹統計は建築着工統計や建設工事統計など九つあり、そのうち七つに問題があったという▼これらの統計を基にした少なくない数の記事もまた「不正」であるのは避けられない事実であり、偽りの数字を間違えないよう注意しながら、せっせと記事にしていた行為に徒労感を覚える▼予算が削減され人員も不足している中で納期だけは延ばせない。生産現場で相次ぎ発覚したデータ改ざんと一連の統計不正には、背景に相通じるものがあるような気がする。少なくともガバナンスが揺らいできているのは間違いない。

【プロジェクトへの思い紹介】竹中工務店、HPをリニューアル

 竹中工務店がホームページをリニューアルした。使いやすさや分かりやすさをポイントにデザイン・レイアウトを全面的に見直した。

 トップページのメインビジュアルに動画を取り入れたほか、注目してほしいコンテンツを掲載する「Pick Up」コーナーを新設。プロジェクトに懸ける思いや取り入れた技術などを紹介する「プロジェクトストーリー」や、さまざまな分野で働く社員の思いなどを伝える「竹中の人」といったコーナーも設けた。

【立ち入り禁止!?重機好きにはたまりません】東京・お台場で企画展「工事中!」開幕

 建設現場で活躍する重機が大集合!!-。

 東京・お台場の日本科学未来館で8日に企画展「『工事中』~立ち入り禁止!?重機の現場~」が開幕する。

 油圧ショベルやブルドーザー、ホイールローダなどの重機を整地、建設、解体といった使用される現場の工程に沿って展示。迫力ある重機を間近に観察しながら、現場の世界を体感できる。5月19日まで。

 国産初の油圧ショベル「ユンボY-35」から最新の四脚クローラ方式双腕型コンセプトマシンまでさまざまな実機を展示。ゴーグルをかぶるだけで地面の下の様子を把握できる映像システムや、水中など危険が伴う現場で作業員の安全を確保する遠隔操作技術など、工事現場に導入された先端技術も実機や映像で紹介する。

 日本科学未来館らが主催し、トピー工業とアクティオが協賛。キャタピラージャパン、日本キャタピラー、東京レンタル、住友重機械建機クレーン、タグチ工業、日立建機、古河ユニックが協力する。

【8月までに6回実施】銀座線渋谷駅の屋根工事、3回目のスライド作業完了

新しい銀座線渋谷駅に架けられる屋根はM字型アーチが特徴
東京メトロが東京都渋谷区で進める地下鉄銀座線・渋谷駅の屋根スライド工事で、3回目のスライド作業が7日未明に完了した。約290tの屋根の一部を約38分間で7・5m移動させた。残り6回のスライドを行い、8月中旬の完成を目指す。

 工事を担当した同社の三丸力工務部第二建築工事所建築第三課長は「昨年8月から始めた屋根工事の一つの区切りとなり、次のステップに進める」と話す。渋谷駅は現在地から約130m移設する。開業は19年度下期。三丸課長は「地下鉄の会社だが、地上で目に留まる屋根をアピールしたい。難しい工事だが、気持ちよく使っていただける駅にしたい」と意欲を見せた。
未明の渋谷で行われた工事は東急建設JVが施工した

2019年2月6日水曜日

【回転窓】仮囲いの中の重機

知らない土地で安くておいしい居酒屋を見つけるのは難しい。インターネットで人気店を調べてみるが、最終的には店構えや出入りする客層を確認し、のれんをくぐる▼先日、ある居酒屋に入った。入り口に赤ちょうちんがぶら下がった普通の店構えだが、どこか歴史を感じる。思い切って入ってみると三十数席はほぼ満席。年齢層の高い客たちが会話を楽しみながら杯を交わしていた▼料理は新鮮で、大皿から取り分ける煮物も美味。値段も手ごろだったので店選びの自らの眼力に満足しながら一人、“どや顔”であおった熱かんはいつも以上にうまかった▼店内だけでなく、外から見えず、その中がどうなっているのか分からないと何となく気になるものだ。建設現場も以前、仮囲いで覆われ作業の様子が見えなかった。だが、最近は作業予定表が張り出され、仮囲いの透明版も登場し、作業状況だけでなく、働く人たちの顔も見える▼8日から東京・お台場の日本科学未来館で「工事中!~立ち入り禁止? 重機の現場」が開幕し、普段見られない重機が数多く展示される。迫力ある重機を間近で見て、体感してもらいたい。

【洋上風力発電プロジェクトに対応】五洋建設のSEP型多目的起重機船が完成

横浜でお披露目された大型SEP船「CP-8001」
五洋建設は5日、建造を終えたSEP(自己昇降式作業台)型多目的起重機船「CP-8001」の関係者向けの見学会を、横浜市磯子区で開いた。

 800トンつりという大型クレーンを搭載したSEP船で、海象条件が厳しい海域でも安全で高精度なクレーン作業が可能となる。10メガワット級の発電風車の設置にも対応でき、外洋で行う大型洋上風力発電建造プロジェクトを受注する足掛かりとなる。

【周長250mバンク追加、屋内木材走路も解禁】経産省、競輪場の施設基準見直し

経済産業省は5日、競輪場の施設規模や構造などに関する改正基準を告示した。公営ギャンブルとしての競輪に特化している施設用途を拡大し、競輪以外の自転車競技も行えるようにする。

 従来は競争路の長さを1周300~500メートルと定めていたが、自転車競技の国際標準に合わせ250メートルも認める。ドームのような屋内型施設として整備した場合、路面材への木材使用も解禁する。

 同日付で告示・施行したのは自転車競技法施行規則に基づく競輪場の施設規模や構造、設備、配置に関する改正基準。全国的に公営ギャンブルの収益が悪化し、競輪場の入場者数も減っている中、競輪に加え国際標準の自転車競技も行えるようにする。観戦人口を増やす狙いがある。

 改正基準ではバンクと呼ばれる競争路の最も内側を目安に、距離延長の要件として国際標準である1周250メートルを追加。幅員延長の要件は従来の9メートル(カーブ部)~6・5メートル(直線部)から一律7メートルに見直す。

 競争路の路面材に関する要件も国際標準に合わせ変更した。雨や風など外的要因による腐食リスクがない屋内型施設として整備した場合に限り、木材の使用も認める。従来はアスファルトやセメント、アンツーカーなどのいずれかで舗装する必要があった。

 経産省によると、千葉競輪場(千葉市中央区)で進む建て替え事業では1周500メートルバンクを廃止。新たに国際標準の「屋内250メートル周長の板張り走路」にリニューアルされる予定だ。

【高校・大学生からベテランまで20人登場】土佐工業、『けんせつ姫』第2号の配布開始

 土佐工業(千葉県船橋市、柴田久恵社長)が建設業に携わる女性に焦点を当てたフリーペーパー『けんせつ姫』の第2号を発行した。

 現場で働く女性を紹介するとともに、工業高校の建築系学科に通う女子生徒や女性の先生、建築関係の学部に通う女子大学生など20人が登場。高校生からベテランの職人まで、建設業に関係する女性たちの輝く姿を伝えている。

 それぞれの立場から進学や就職のきっかけ、仕事のやりがいなどを掲載。昨年4月に実施した座談会の様子も載せた。

 創刊号は2000部だった発行部数を1万部と大幅に増やした。1都8県の工高や建設関係の学科のある大学、職業訓練校に配布する。千葉県庁でも配る。けんせつ姫は昨年2月の創刊。同12月に日本地域情報振興協会(近藤環代表理事)が主催する「日本タウン誌・フリーペーパー大賞2018」の企業誌部門で最優秀賞を受賞した。

 柴田社長は「雑誌を読んでもらって、入って来やすい業界なんだと知ってもらえれば」と話している。

【被災から5カ月、12~13日夜間架設】西日本高速会社、関空連絡橋の修復桁公開

 昨年9月に襲来した台風21号の強風でタンカー船が衝突、損傷した関西国際空港連絡橋(大阪府泉佐野市)の修復桁(約188メートル)が完成した。

 昨年9月4日の被災から約5カ月という異例の早さだ。西日本高速道路会社は5日、12~13日の夜間に行う架設に先立ち、IHIインフラシステム堺工場(堺市)と高田機工和歌山工場(和歌山県海南市)で製作された鋼箱桁橋を公開した。

 タンカーが衝突した連絡橋の空港島付近は上部の左右に高速道路上下線、下部の中央を鉄道が通る2層構造。タンカーが直接衝突した高速道路下り線の橋桁2本は鉄道側に最大約4メートルずれるなどの被害を受けた。

 西日本高速道路会社では、昨年9月12~14日に損傷した橋桁を2ブロック(A1~P1間、P1~P2間)に分けて撤去。2カ所の製作工場に搬入し、解体、桁製作、塗装、組み立てなどを経て1日に完成した。

 IHIインフラシステムは損傷が大きかったP1~P2間(橋長97・8メートル、架設重量858トン)を新設。高田機工は下請として空港側のA1~P1間(同89・8メートル、同790トン)の製作を担当し、損傷が軽微だった一部の橋桁(約50メートル)を再利用した。

 現地見学会で西日本高速道路関西支社の大原和章保全サービス事業部改築課長は「この規模の桁製作には通常1年以上かかるが、わずか5カ月という異例の早さで完成した。早期復旧に向け、施工者や材料メーカーなど多くの関係者にご尽力いただき感謝している」と話した。

 12日夜間にA1~P1間、13日夜間にP1~P2間の架設を予定し、舗装や照明設置などの工事が順調に進めば3月中に対面通行規制を解除、上下線各2車線の4車線を確保する。ゴールデンウイークまでの完全復旧(6車線)を目指す。

2019年2月5日火曜日

【回転窓】梅花と春の訪れ

立春を過ぎ、暦の上では徐々に春めいてくる時期を迎えた。今年の冬は西日本ほど暖冬傾向との予報が出ている▼東日本を含め西に行くほど平均気温も平年並みか高い見込みで、そろそろスギ花粉の飛散が気になり始めるころだ▼世界に目を向けると、米中西部は先週から記録的寒波に見舞われているという。シカゴやミネアポリスなどでは氷点下30度前後の最低気温を観測。体感温度が氷点下50度と極地並みの大寒波に襲われている地域もあり、日常生活や経済活動に重大な影響が出ているそうだ▼二十四節気で見ると、立春は冬至と春分の真ん中に位置し一年のうちで最も寒さが厳しくなる時期。暖冬傾向とはいえ、建設業をはじめ屋外での作業が多い仕事に就いている方にとって冷たい風はつらいはず。インフルエンザが猛威を振るい推計患者数が今月初め時点で222万人を超えているだけに、どうか体調管理を心掛けていただきたい▼〈梅一輪 一輪ほどの 暖かさ〉(服部嵐雪)。間もなく届くであろう梅花がほころぶ便りを待ちわびつつ、季節の移り変わりを感じながら日々のつとめをしっかりと果たしていきたい。

【施工は清水建設、2020年3月の竣工めざす】東京ワールドゲート神谷町トラストタワー(東京都港区)が上棟

 森トラストが東京都港区で建設を進めている大規模複合ビル「東京ワールドゲート 神谷町トラストタワー」が2日、上棟した。施工は清水建設が担当。20年3月の竣工を目指す。

 東京メトロ日比谷線神谷町駅近くの虎ノ門パストラル跡地(虎ノ門4の24の6ほか)で建設中の同ビルは、地下3階地上38階建て延べ19万5190平方メートルの規模。

 主用途はオフィス(3~30階)で、3~16階に天井の一部スケルトン化や床材の自由な選択が可能な「クリエイティブフロア」を設ける。

 高層部のホテル(31~36階)は、マリオット・インターナショナルの最高級ブランド「EDITION」として運営される。37、38階にはホテルサービス付きの最高級分譲住宅も入る。低層階に物販・飲食店舗や医療施設、ラウンジ、カンファレンスを配置する。

【4月1日の施行めざす】IR実施法施行令案、ホテル総客室面積は10万㎡以上に

 政府は、特定複合観光施設区域整備法(IR実施法)の施行令案をまとめた。カジノを含むIR(統合型リゾート)施設の整備要件を設定。IR施設の一角に整備を義務付けるホテルの総客室床面積はおおむね10万平方メートル以上とする。施行令案に対する一般からの意見を3月4日まで受け付ける。4月1日の施行を目指す。

 IR実施法では、IR施設の定義を▽カジノ▽国際会議場▽展示施設▽日本の観光に関する魅力増進施設▽送客機能施設▽宿泊施設(ホテル)-を一体化した施設とした。全国でIR施設を整備できる区域数は最大3カ所。

 施行令案では、IR施設の構成施設ごとに規模などの整備要件を規定。ホテルは海外事例を踏まえ、全客室の合計床面積をおおむね10万平方メートル以上とする。

 国際会議場と展示施設は大規模なMICE(国際的なイベント)を誘致・開催できるよう、要件として三つの選択肢を用意。▽国際会議場内に設ける最大規模会議室の収容人数約1000人以上3000人未満・展示施設の床面積約12万平方メートル以上▽同約3000人以上6000人未満・同約6万平方メートル以上▽同約6000人以上・同約2万平方メートル以上-のいずれかを満たすよう求める。

 IR施設1カ所当たりに確保できるカジノ専用スペースの上限面積は、施設全体に対する延べ床面積の3%と定める。

 日本の観光に関する魅力増進施設は劇場や演芸場、音楽堂、競技場、映画館、博物館、
美術館、レストランを設定。歌舞伎や落語、相撲、和食を念頭に、日本の伝統や文化、芸術を発信できる施設とする。具体的な発信手法やコンテンツ内容は都道府県や民間事業者などに委ねる。

 送客機能施設は、インバウンド(訪日外国人旅行者)向けの「おもてなし」を念頭に、VR(仮想現実)など最先端技術を使う観光施設情報の発信機能や、チケット手配サービスなどを多言語提供できるようにする。

【記者手帖】40分進んだ時計

1月にあった社内の人事異動に伴い、新たな取材先を担当することになった。企業担当になってから5年9カ月。お世話になった企業の広報担当はどなたも温かく送り出してくれた。感謝の言葉しかない。新しい担当は業界団体で、東京・八丁堀にある東京建設会館の記者クラブに詰める◆各団体の事務局は顔なじみの企業広報とは異なり、まだ名前と顔が一致しない。一致している人をまず見付けて、目当ての人に案内してもらう始末だ。取材内容はこれまで中心だった開発技術などから国の政策に関連した動きや統計などに変わり新鮮だ◆記者クラブに掛けられている時計は40分進んでいる。締め切りに追われて記事を書く時、実際の時間より余裕があると安心できるからだと、事務の女性が理由を教えてくれた。一度正確な時間に合わせたのだが、勘違いが続出し不評だったそう。遅刻魔の記者のための対策という裏の事情もあるとか◆着任して1カ月では時計のずれは違和感でしかない。時計の針を頭の中で置き換えなくても正確な時間が把握できるように、新しい環境でも自分の名前と顔を覚えてもらうようになりたい。(田)