2019年3月19日火曜日

2級施工管理技術検定/受験者数3年連続10万人超に/受験機会拡大策が奏功

 建設業法に基づく施工管理技術検定の2018年度2級学科試験で、若年層の受験者が多い「学科のみ試験」の受験者数が初めて4万人を超えた。全6種目を年2回実施する取り組みが奏功した。「学科・実地試験」を含めると3年連続で10万人を超えた。国土交通省が進める受験機会の拡大策で「学生だけでなく社会人にも広がっている」(建設業課)としており、幅広い世代に受験を促す効果を発揮しているようだ。
 技術検定は、監理技術者や主任技術者になれる国家資格「施工管理技士」を取得するための試験。土木、建築、管工事、電気工事、建設機械、造園の6種目それぞれに1級と2級があり、学科試験と実地試験で構成する。受験者・合格者の平均年齢も上昇傾向にあるため、国交省は技術力の水準は維持しつつ、若年層の受験機会の拡大や受験要件の緩和を進めている。
 建設現場の担い手確保の一環として、若年層の受験者が多く、高校在学中の合格者の増加が期待できる2級学科試験を、18年度からすべての種目で年2回実施した。この結果、学科のみ試験の受験者数は、6種目合計で4万0165人(17年度2万6674人)と過去最多を更新。年2回実施する前の16年度(1万7268人)と比べると2・3倍に伸長した。
 18年度の種目別内訳は▽土木=1万5746人(16年度7054人、17年度1万2395人)▽建築=1万4580人(7339人、1万0803人)▽管工事=3536人(704人、825人)▽電気工事=3498人(1537人、2019人)▽造園=1594人(500人、528人)▽建設機械=1211人(134人、104人)。
 「学科・実地試験」を含め2級全体では、6種目合計は10万7071人(10万0696人、11万1227人)。土木と造園が減少したものの、残り4種目は前年度を上回り、3年連続で10万人超となった。
 近年は1、2級ともに女性の受験者数が増加しており、合格率も高い。受験者に占める女性比率は1級学科が3・8%、2級学科が7・3%。6年連続で比率が高まり、18年度は1、2級とも学科は過去最高を更新した。2級実地の合格者の女性比率は8・9%で過去最高を記録した。
 国交省は16年度に2級の学科のみ試験を17歳で受験できるよう要件を緩和した。17年度からは土木と建築の2種目、18年度から全6種目で年2回実施。建設業界への入職・在職する動機付けの強化を図ってきた。

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