2019年6月19日水曜日

【回転窓】リケジョに違和感

理系女子を指す「リケジョ」という言葉に違和感を覚える女性が増えているという。理工学部系にもっと女子が進学すれば、わざわざ理系女子だけを強調する、こうした言葉は不要になるだろう▼政府がまとめた2019年版の男女共同参画白書によると、大学での理工系分野の女性割合は依然として低く、諸外国に比べても低水準だった。その原因は学力不足ではなく家族の意向が影響しているという▼日本の女子の数学、科学の成績は経済協力開発機構(OECD)加盟国の男子平均よりも高い。白書では満足できる進路選択ができなかった人のうち、家族の反対を理由に挙げた女性は17・3%で、男性より7・3ポイント高かった▼家族が反対する理由にはいろいろあるだろうが、理工系関係の就職先に手本となる女性技術者が少なく、将来のライフプランが描きにくいというのも進路に大きな影響を与えていることは間違いない▼国土交通省は14年8月に関係5団体と策定した「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」の見直しの検討に入る。女性が活躍できる職場づくりをどう進めるのか。業界全体を巻き込んだ議論を期待したい。

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