2019年6月4日火曜日

【2030年代前半の工事完了めざす】TX、8両編成化へ360億円投資しホーム延伸など

首都圏新都市鉄道(東京都千代田区、柚木浩一社長)は、東京都千代田区と茨城県つくば市をつなぐつくばエクスプレス(TX、路線距離58・3キロ)の8両編成化に向け、20ある全駅を対象に今後10年超をかけホーム延伸などの工事を実施する。

 総投資額は360億円程度を計画。8両編成でのサービス開始を見込む2030年代前半に合わせて工事を完了させる。

 8両編成化は沿線人口の増加に伴う混雑緩和策として、20年春に実施を予定する朝ラッシュ時の運行本数増加事業に続いて行う。投資額は05年の開業以来最大規模となる。

 TXは現在、長さ約120メートルの6両編成で運行している。8両編成化によって車両の長さが約160メートルになるため、駅ホームの延伸工事を行う。対象は12年に混雑緩和対策で工事を実施済みの南流山駅(千葉県流山市)を除く19駅で、起点となる秋葉原駅(東京都千代田区)で一部の工事が始まっている。

 延伸工事のほか総合基地(茨城県守谷市)や埼玉県八潮市にある八潮駅の留置線延伸、変電所の増強、機械設備の新増設、信号通信設備の新増設なども行う。

秋葉原駅と同様の地下駅は同駅を含めて8駅。延伸に2年ほどを費やし、供用前までに機械や電機、ホームドアの設置なども行う。

 地下駅は秋葉原駅と同様の工程で工事を進める。南流山駅を含む11駅は高架で、延伸部分の屋根・壁の増設とそれに伴う防音駅の撤去など、駅の規模や周辺の状況に応じて細かい施工方法を決める。掘割構造のみらい平駅(茨城県つくばみらい市)も別途、工程を立てて延伸工事を行えるようにする。

 工事は終電から始発までの2~3時間で作業を行う予定。資材は総合基地からレール搬送する。限定した条件下の施工となる。

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