2019年6月27日木曜日

【町屋風建築の商業施設など整備へ】京都市中央卸売市場第一市場賑わいゾーン活用、契約候補に中央倉庫

 京都市は、京都市中央卸売市場第一市場「賑わいゾーン(南関連棟跡地)」活用事業者を選定するため実施していた公募型プロポーザルで、中央倉庫を契約候補者に選定した。

 対象地約730平方メートルに商業施設や飲食店舗などで構成する2階建ての施設を整備する計画で、買い受け希望価格は4億3000万円。市は今後、売買契約の締結に向け同社と協議する。

 事業候補者に決まった中央倉庫の提案によると、2階建てで本格的な町家風建築の施設を整備。隣接地で同社が計画している宿泊施設と直結させるとともに、施設内には中央卸売市場の食材を活用した飲食店や商業施設、伝統文化・伝統産業製品の「学び・体験」や販売の場などを設ける予定。選定委員会では新たなにぎわい創出だけでなく、回遊性の向上や地域経済・伝統産業の活性化につながる点を評価した。

 今回の事業者公募は、京都市中央卸売市場第一市場の再整備事業で、七条通沿いに誕生した土地を活用し、京都駅西部エリアに新たなにぎわいを創出するのが目的。七条通沿いの土地については、同エリアの活性化将来構想で「賑わいゾーン」と位置付けており、2019年3月に開業したJR梅小路京都西駅の集客力や市場・商店街との相乗効果によって大きな人の流れを生み出すことを目指している。

 公募対象地は、賑わいゾーンのうち、南関連棟跡地となる下京区朱雀内畑町7の3の雑種地で、敷地面積は727平方メートル。用地地域は商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)で、20メートル第4種高度地区や沿道型美観形成地区に指定されている。敷地の北側は七条通、東側は新千本通とそれぞれ接している。最低売却価格(予定価格)は2億8510万円、土地の引き渡しについては現状有姿で行う。

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