2019年11月1日金曜日

【建築界も連携し協議】首里城焼失、政府「再建に向け全力」表明

 那覇市にある「世界遺産」の首里城跡に復元された正殿などが焼失した。10月31日未明に起きた大規模な火災で建物と門の計7棟が全焼した。城内にスプリンクラーは設置されていなかった。菅義偉官房長官は同日の記者会見で「国営沖縄記念公園の施設だ。再建に向けて政府として全力で取り組んでいく。しっかり対応する」と述べた。

 4月に発生した仏パリのノートルダム大聖堂の火災を受け、文化庁は国宝や重要文化財(重文)の防火設備などを調査。結果を受け、防火対策充実に向けたガイドラインを9月に作成し自治体に通知していた。

 自民党の都市公園緑地対策特別委員会・都市公園緑地等整備促進議員連盟は同日、首里城火災を受け「都市公園整備の促進に関する緊急決議」を決議。赤羽一嘉国土交通相に申し入れた。赤羽国交相は「大切な文化財だ。国交省は先方を切って、政府を挙げてしっかり取り組んでいきたい」と述べた。


首里城の火災を受け、日本建築家協会の伊良波朝義沖縄支部長は「全国の文化財にも言えるが消火体制のあり方が問われている」と指摘。復元に当たっては「外観よりも建造物内部にある文化財をどう再生するかが重要だ」とし、沖縄県の建築士会や建築士事務所協会と連携し協議する考えを示した。

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