2019年12月6日金曜日

【回転窓】生産緑地に期待

週末などに家庭菜園を楽しんでいる方は多いのではないか。慣れない手つきで畑を耕し種や苗を植える。肥料や水をあげていると想像以上に野菜が育ち、食卓に彩りを添えることができる▼都心から少し離れて住んでいると周りには畑が目立つ。多くは生産緑地だ。都市部の農地を計画的に保全しようと生産緑地制度が設けられた。指定後30年を経過すると、市町村に買い取りを申し出ることができる▼2022年には多くが指定から30年を迎えるため、今後を懸念する向きもある。政府は対象の緩和や市街化区域内の生産緑地の賃貸をやりやすくする仕組みを導入。有効活用への模索も始まっている▼都心部から少し離れた丘陵地には体験型農園などが多くある。都会に近い田舎がコンセプトで、保育園向けの農業里山体験プログラムや地方都市との連携イベントなどを開くところも多い▼農業体験とセットにした民泊というアイデアもあると聞く。古民家を移築するなどして日本の原風景に関心を持つ外国人をターゲットに見据える。交流が生まれれば地域も元気になるはず。都市にある農地はさまざまな可能性を秘めている。

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