2020年2月4日火曜日

【実施設計・施工は竹中工務店JV】有明アリーナ(江東区)が完成、五輪でバレーボール会場に

 東京五輪・パラリンピックの競技会場として都が江東区に建設していた「有明アリーナ」が完成し、2日に披露式典が開かれた。

 大会時に競技が行われるバレーボールと車いすバスケットボールの日本代表候補選手らも登場。本番を見据えたデモンストレーションで新施設の感触を確かめた。

 式典で小池百合子知事は「木材をふんだんに活用し、温かみのある空間となった。トップアスリートが熱戦を繰り広げ、スポーツの素晴らしさを伝えると期待している」とあいさつ。国内で初めてコンセッション(公共施設等運営権)方式を導入したアリーナ施設であることにも言及し、「民間事業者の創意工夫でフルに活用する。エンターテインメントの舞台としての魅力も体感してもらいたい」と話した。

 有明アリーナの所在地は有明1の11の1。建物規模はRC一部S・SRC造5階建て延べ約4万7200平方メートル。床面積約4100平方メートルのメインアリーナと同約1400平方メートルのサブアリーナで構成する。座席数は約1万5000席(仮設約3000席含む)。施設内の天井面や壁面などに約800立方メートルの国産木材を活用した。

 基本設計を久米設計、実施設計・施工を竹中工務店・東光電気工事・朝日工業社・高砂熱学工業異業種JVが担当。メインアリーナ屋根の施工では竹中工務店の「屋根トラベリング工法」を採用した。

 サブアリーナの上で9分割で組み立てた屋根を、メインアリーナ躯体上部に設置したレールで順次送り出した。屋根免震も採用し、イベントなどで使用する天井つり物の落下防止や地震後の補修の最小化につなげる。

 五輪後の施設運営は電通ら7社が設立した特別目的会社(SPC)が担う。レストランやカフェ、大型映像ビジョンなどの追加工事を経て、2021年夏ごろに一般利用を開始する。スポーツ大会やコンサートなど多様なイベントを開く。

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