2020年5月11日月曜日

【凜】国土交通省土地・建設産業局・椿優里さん

 ◇暮らしの"土台"つくる◇

 大学は外国語学部でフランス語を専攻。土木や建築、法律など専門分野を学んできたわけではなかったが「日常生活や経済活動を行うための“土台”をつくる仕事がしたい」と国土交通省への入省を選んだ。鉄道好きなことも動機の一つ。車窓から見える街、そこに暮らす人たちに思いをはせる「乗り鉄」。社会生活を支える基盤となるインフラに興味をひかれた。

 入省後は総合政策局で公共交通や環境に関する政策の企画・立案などに従事。2019年1月から現職へ。世界の建設市場で膨大なインフラ需要が見込まれる中、国内の建設業や不動産業が海外市場で事業展開する際の課題を聞き、ビジネス環境を整備するのが国際室の役割の一つ。

 19年度は11月にトルコ、12月にフィリピンと建設会議を開催。二つの国際会議が同時期に重なった上、主体が多い国際業務の調整はハードだった。だが会議に参加した中堅・中小建設企業の方々から「ビジネスにつながるきっかけがあった」「こういう機会は刺激になる」といった生の声を直接うかがえた。「少しでも役に立てたことが分かりすごくうれしかった」と笑みがこぼれる。

 企画・立案した制度や仕組みが実際にどう運用され、どんな課題が生じているのか-。「地方や現場に出て、ここを勉強してみたい」との思いを胸に、まずは「目の前のフィールドがもっと良くなるよう愚直に取り組んでいきたい」。

 (総務課国際室国際調整第一係長、つばき・ゆうり)

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