2020年7月3日金曜日

【回転窓】銭湯の存在意義

東京都小金井市の江戸東京たてもの園で大銭湯展が開催されている。園内には東京都足立区から移築された「子宝湯」が常設展示中。社寺建築をほうふつとさせる外観で「東京型銭湯」の代表格とも評される▼新型コロナウイルスの影響で、多くの産業が大きな打撃を受けた。公衆浴場もその一つ。緊急事態宣言発令時も営業を続けたが、利用者は激減したという▼各銭湯では、ロッカーなどの定期的な消毒や空間除菌など感染予防対策に工夫を凝らす。利用者にも、体調不良時に来場しないことや長時間の滞在を避けるなど協力を要請し、慎重さを持って営業中だ▼公衆浴場法では、地域住民の日常生活で必要なものと規定している。東京都浴場組合が発行するフリーペーパーで、銭湯経営者が「公衆衛生を守るという銭湯の原点に返った感じ」とコメントしていた▼感染リスクには十分注意すべきだが、銭湯は、誰もが入浴できる機会を確保することで、清潔さの確保や免疫力向上に貢献してきた。世代を超えた交流の場としての役割もあるだろう。これから暑さが増すシーズン。湯船で汗を流し身も心もリフレッシュといきたい。

0 コメント :

コメントを投稿