2020年10月5日月曜日

【回転窓】橋を赤くはしない

  日が暮れるのが早まって、ライトアップされた街中の構造物が一段と目立つようになってきた。首都高速道路のレインボーブリッジは、乳がんの早期発見・診断・治療を啓発するピンクリボン運動の趣旨に賛同し、1日にケーブルがピンクにライトアップされた▼ケーブルは2本の主塔につながる。船舶航行のために主塔は570メートル離れている。これは主塔の下部の間隔で、最上部はさらに11ミリ長い。地球の丸みを設計に考慮したためと、首都高速道路協会の季刊誌「首都高」の20年秋号に解説があった▼東京の芝浦と台場にまたがる橋梁は、高速11号台場線と一般道の車両、新交通ゆりかもめが行き交う。1日に道路は約10万台、ゆりかもめは約500本が走行する大動脈となっている▼コロナ禍に揺れる今年は、感染症に流行の兆しがあるとまがまがしい色合いの赤にライトアップされた。医療関係者を応援するためや「水の日」の8月1日には安らぎのある青で輝いた▼1993年の供用開始からもう30年近く。東京を象徴する構造物が再び真っ赤に染まらないよう、インフルエンザにも備える衛生活動を改めて徹底しよう。

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