2022年5月23日月曜日

中日本高速東京支社/東名多摩川橋リニューアル現場公開、施工は大林組JV

 中日本高速道路東京支社は20日、東名高速道路東京IC~東名川崎IC間に架かる東名多摩川橋(東京都世田谷区、川崎市多摩区)のリニューアル工事の現場を報道公開した。老朽化したコンクリート床版の全面取り換えで、首都圏6車線区間では初めて。最新工法を導入し、大規模渋滞が起きないよう車線数を極力維持しながら作業を進めている。施工は大林組・大林道路JVが担当している。
 東名多摩川橋は1968年に開通した区間に位置する。橋長は上下線495メートル。開通から54年が経過し、大型車交通量が多いこともあり床版下面のコンクリート剥離といった損傷が進行。床版取り換えによる抜本的な対策が求められている。取り換え対象の床版は1万5500平方メートルに及ぶ。準備工事も含めた全体工期は、2020年7月~24年11月。総工費は126億5000万円(税込み)。
 従来工法では大型クレーンを使うため、道路の片側封鎖など車線数の減少が不可欠だった。ただ東京IC~東名川崎IC間は1日当たり10万台の交通量があり、車線数を減らした場合の社会的影響が大きい。
 今回の工事では路肩と中央分離帯のスペースも活用し、工事中も車線数を極力維持(一部工程で夜間のみ5車線化)。道路上の限られたスペースでも床版取り換えを可能とする「移動床版仮設機」(ハイウェイストライダー)を活用。大型クレーンに劣らない荷重14・4トンのパワーを発揮し、コンパクトで効率良い交換作業を実現。東名多摩川橋JV工事事務所の兼丸隆裕現場代理人・所長(大林組)は「ハイウェイストライダーの活用により橋梁の拡幅工事も不要となったため、工期短縮やコスト削減にもつながる」と説明した。
 同日の現場は全工程の第1段階に当たる上り線側(東京IC方面)の作業。開通以来使われてきた古い床版を撤去し、新たな床版を組み込んでいく様子を公開した。今後車線切り替えを行いながら、全6段階に分けて順次、床版取り換えを進めていく。



source https://www.decn.co.jp/?p=142781

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