2022年9月26日月曜日

北海道白老町/国保病院建て替えへ基本設計概要、津波想定しピロティ形式に

 北海道白老町は、町立国民健康保険病院改築の基本設計概要をまとめた。新病院の規模はRC造4階建て延べ6951平方メートル。津波の浸水被害を想定して1階はピロティ形式とするなど今後想定される自然災害に備えて安全性を確保するほか、機能的で経済性に配慮した施設とする。2023年3月までに実施設計を完了し、同4月の着工を予定している。
 同病院は築50年以上が経過し、老朽化が著しいことから日の出町3の1の1の現在地で建て替える。基本設計からの設計・施工一括(DB)方式で事業を進めており、公募型プロポーザルで選定したフジタ・久米設計・岩倉建設・岩崎組JVが基本設計、実施設計、新病院建設、外構・解体工事を担当している。
 基本設計概要を見ると、新病院はRC造4階建て延べ6951平方メートルの規模で敷地の南東側に配置。診療科目は内科と整形外科、小児科、出張医による専門外来診療(循環器内科、呼吸器内科、皮膚科)で、病棟は40床、現在院内に開設している介護老人保健施設から転換した介護医療院は19床を設ける。
 津波の浸水被害を想定してピロティ形式とし、1階に外来のサブエントランスや車椅子駐車場、職員らの出入り口を設ける。2階がエントランスで外来や救急など、3階に病棟や介護医療院、リハビリ室、4階に機械室をそれぞれ配置する。駐車場は外来用67台、車いす用4台、職員用92台など計179台分を整備する。
 防災計画では、津波の一時避難場所として2階エントランスデッキに約310人、3階のリハビリテラスに約110人、4階屋上避難テラスに約1100人が避難できるスペースを確保。停電時でも電源を確保できるよう非常用発電機を設置する。備蓄倉庫を4階部分に設置し、屋上避難テラスには非常用コンセントも設ける。
 現在は実施設計を行っており、23年3月までの完了を予定している。同4月に着工し、24年3月の完成、同5月の開院を目指す。開院後に現病院の解体や外構を行い、25年10月ごろの全面運用を見込んでいる。



source https://www.decn.co.jp/?p=146374

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